大学受験に失敗したら!?その時が来る前に知っておくべき話

失敗

みなさんは大学受験に失敗したらどうなるかと、想像してみたことはありますか?
もちろん、大学受験は合格が成果ですから、この記事を読む全ての受験生が希望する大学へ進学できることを願っています。

しかし、実際には志望校に「全落ち」してしまう受験生もいます。そのように失敗してしまった場合、とても焦ることになります。
進学先(4月からの生活)がないだけでなく、周りの友人はどんどん進学し、あたかも違う世界に行ってしまうような感覚に襲われるからです。もともと浪人を覚悟し、すぐに予備校に通い始めたり、自宅で学習を始めたりできれば良いのですが、事前の覚悟がなければ勉強など手につきません。

そんなことを避けるためには、大学受験の「失敗」について事前によく考えておく必要があります。ここでは、大学受験やその失敗にまつわる心構えを紹介します。

・自分にとっての成功と失敗の定義をする

大学受験ではいくつでも大学を受けることができます。
しかし、通常受験する大学は多くても10校程度。その中で、挑戦校、実力校、滑り止め校などの区別を付けていきます。
一方、大学の定員を見ても、日本は少子高齢化が進んでいることもあり、定員割れをおっ越している大学は多数あります。
すなわち、「大学生になろうと思えば、誰でもなれてしまう」のが現状です。

では、なぜ大学受験に失敗して「全落ち」してしまう人が出てくるのでしょうか。
それはひとえに、「ここより低い偏差値の大学に行きたくない」とか「特定の大学にどうしても行きたい」という強い思いがあるからに他なりません。
そして、そのような思いがあるからこそ勉強を頑張れるのですから、その思いは大切にすべきです。

しかし一方でやるべきことがあります。
それは「自分にとっての成功と失敗の定義をする」ことです。
成功の定義は比較的簡単です。
自分の第一志望校を決めることです。
決め切れなければ複数の大学でも構わないですし、入学できればうれしいと思える大学を選べばいいのです。

一方、失敗を定義するのは難しいことです。
滑り止めの大学しか合格しなかったら失敗なのか、全ての受験に落ちたら失敗なのか、人によってその定義は異なります。
よく、強気で受験校を選んで全落ちしてしまった後に焦りだす受験生の話を聞きますが、それではいけないのです。
強気で攻めるなら失敗は浪人であると定義すべきですし、失敗を浪人と定義できる覚悟ななければ確実に合格を拾える安全校を受験すべきです。

そのように、予め失敗を定義しておくことで、受験の結果が出たときに焦らなくて済みます。
もともと失敗を再受験として定義せず全落ちの結果になってしまうと、急にあと1年勉強を迫られるためモチベーションが続かず、浪人中にドロップアウトしてしまう人も多数います。
逆にそういった覚悟を含め、事前に浪人を決意できていれば、周囲に踊らされることなく、1年を過ごすことができるでしょう。

・進学する大学名では、あなたの人生を変えることはできない

みなさんは、志望校を決める際は、どのような基準で選択していますか?
やりたい学問を扱う学部がある、偏差値が高い、住んでみたい街の近くにある、などなど様々な理由があると思いますが、おそらく全ての人に共通するのは「将来に向けてプラスなことがある」という根柢の理由です。
なぜなら、自分にとってマイナスしかないのに、頑張って志望校に入学しようと勉強する人はいないからです。

その上で、実際に有名大学や難関大学に入学することで「将来に向けてプラスなこと」はどのくらいあるのでしょうか。
おそらく、一番みなさんが想像しやすいのは就職です。
有名な大学に在学していた方が、大手の安定した企業に入り易いと考えている人は多数いると思います。

もちろんこの考えを全否定はしません。
すべからく企業は勉強を頑張れる学生は、それだけ自力があるとみなしますから、学歴ないし大学の偏差値を重視する企業は存在します。
しかし、この考えに欠けている視点を2つ、ご紹介します。

① 就職はゴールではない

考えれば当然のことですが、就職はゴールではありません。
就職するのは22~24歳くらいの20代前半。人生はその後もずっと続いていきます。
ちなみに、厚生労働省が発表している数値では、大学卒の新卒社員の3年以内離職率(就職して3年間以内に離職した人の割合)は32%以上に上ります。
驚きませんか?3人に1人が、3年以内に離職しているのです。

おそらく、新卒の多くの人は「クビ」といった扱いではなく、「転職」が理由でしょう。
つまり、就職して喜んでいる暇はなく、その後のキャリアアップを図ったり、社内で活躍できるように努力したりする必要があるということです。
ですから、皆さんがいくら有名大学(仮に東大だとしても)を卒業したからといって、みなさんが良い人生を過ごせるわけではありません。あくまで自分の力で、自分の将来を切り開いていく必要があるのです。

② もはや学歴・職歴の時代は終わった

小題の通り、もはや学歴・職歴の時代は終わりました。
人間について回る看板である大学名や企業名。これらだけでその人が判断されることは、もはやほとんどありません。
大切なのは中身です。

これは何も人間に限ったことではなく、社会全体の中で「ブランド」が相対化しているということなのです。
みなさんにも経験があると思いますが、コンビニでお菓子を買うときに「~~のメーカーだからきっとおいしい!」と思って買う人はいませんよね。
どちらかといえば、パッケージのデザインや自分の好きな味などを基に決めることでしょう。

大学や企業名も同じことです。
東大を出てもニートになってしまう人もいますし、中卒でも起業してグローバルに活躍する社長もいます。
もちろん、良い大学に行った方が成功する確率は上がりますし、周囲の友人にも恵まれますから有利ですので、有名大学を狙い努力を重ねることは素晴らしいことです。
しかし、それだけでみなさんの勝負が終わるわけではなく、入学後「中身」を充実化させていかなければならない、ということなのです。

・やりたいことは定まらない。だから決める

志望校を決めるときに必ずといっていいほど話題になるのが、「将来何をしたいか」という話です。
もちろん将来の希望する職業が決まっていて、それに向けて入学すべき大学・学部が決まっている場合は話が早いのですが、実際にそのようなケースは受験生の10%にも満たないでしょう。
多くの受験生が「この大学が良さそう」というイメージで志望校を決めているのが現実です。

これはもったいないケースもあります。
しかし必ずしも無駄になるとは限りません。
大学受験は結果がどうであれ自分が努力した証ですから、それを受け止め、次のステップに移るということが重要なのです。

その観点では、「まだ将来の夢や希望する職業はわからないから、汎用性の高そうなここを選ぼう」という意見も全くOKだといえるでしょう。
逆に志望校を決められないことを理由に、受験勉強が捗らない方がよほど悪です。
将来厳しい壁に向かわなければいけないのに、目の前の勉強ができないのは厳しいものがあります。

・偏差値だけでなく、キャンパスライフを描く

上記の通り多くの受験生は明確な目標ではなく、抽象的な目標の下に大学を受援するため、実際の大学生活が描けていないことが多いのです。
今やインターネットの時代で、検索するだけでたくさんの情報が手に入ります。
志望校・学部に入学した場合にどのような生活を送りたいのか。
その要望にあった大学を選ぶべきでしょう。

大学・学部によっては単位の認定が厳しく、かなり一生懸命勉強しないと留年してしまうようなケースもあれば、偏差値の高い大学なのにだいぶ遊んでいても卒業できてしまうケースもあります。
自分が大学で何をしたいのか。単純に遊びや楽しさの観点だけではなく、将来を見据えて考えるべきでしょう。
もともとその大学に入る動機が抽象的でも、キャンパスライフを想像することで、動機が強まるという効果も期待できます。

・東京大学合格、関東在住Wさんの実例(都内私立高校卒)

Wさんの場合は、目標を東大とし、かなり早期から勉強をしていました。
志望校については東大を目標とし、基本的には妥協を許さない方向で検討。
実際の受験でも早稲田・慶應すら受験しないということでした。

現役時は上記の方針で不合格になり、浪人を決意。
そのときは「確かにあと1年勉強するというプレッシャーはあったものの、予め落ちたら浪人する覚悟はできていて、迷うようなことはなかった」といいます。

浪人時には、さすがに2浪できないという思いから、早稲田や慶應も複数受験。結果的には東大を含め見事全合格となりましたが、「東大に落ちていたら、さすがにどこかの大学には入学するつもりだった」とのことです。

・慶應大学合格、関東在住Sさんの実例(都内私立高校卒)

Sさんは、実はWさんと同じく東大を目標として、受験勉強に励んでいました。
SさんがWさんと違ったところは「東大を本気で目指して勉強するが、浪人はしない」という方針だったことです。

高校1年生の終わりに部活をやめて塾に通い、かなりの時間勉強に励んだといいます。
その結果、高校3年生の模試では良い成績を取れることもあったとのことです。
しかし、方針が浪人をしないというものであるため、慶應・早稲田・上智を受験し、慶應に進学しました。

Sさんは浪人をしないと決めた理由として「勉強はかけた時間も大事だが効率も大切。学校に通いながらとはいえ、部活もやらず2年間一生懸命やれば、浪人生にも劣らない勉強時間があったはず。
そこで合格できなくて浪人しても、あまり結果は合わらないと思うし、勉強だけの生活をもう1年延ばすことに価値を感じられなかった」といいます。

まとめ

いかがでしたか?
大学受験の失敗というのは、誰しもが避けたいものですが、実際にそれを経験する人は間違いなく存在します。
その時がきたらあなたはどうするか、考えてみる機会になれば幸いです。

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