受験勉強で大変なことの一つが暗記作業です。例えば、英単語だけでも大学受験には2,000〜3,000単語以上の暗記が必要だと言われています。他の分野、他の科目を想像すると、暗記が嫌になってしまうのも仕方ありません。
しかし、受験勉強ではある程度の暗記が絶対不可欠です。例えば、impossibleはpossibleの反対で「不可能」という意味、と関連付けて暗記することは確かに可能ですが、apple=「りんご」というような超基本的なことは絶対に丸暗記をするしかないのです。
そこで、ここでは暗記の効率を最大化させるための3つのポイントを紹介します。
接触頻度を高める
まず脳科学的に、人間は忘れる動物です。当たり前ですが、脳に入ってきた情報を全て暗記していたら、脳がパンクしてしまいます。ですからいらない情報はどんどん捨てるようになっています。みなさんも5分前に見た風景はぼんやりと覚えていても、だいたい細かいことは忘れてしまいますよね。
逆に、どうやれば脳が覚えてくれるかといえば、「何度も接触すること」に他なりません。繰り返し同じ情報を見ることで、脳が重要だと判断し、暗記すべき情報として処理してくれるのです。
ですから暗記を行う際は、1回1回に時間をかけず素早く、何度も同じ情報に触れることがコツです。
視覚以外の感覚を使う
次の暗記のポイントは視覚以外の感覚を使うことです。視覚の他には聴覚、触覚、味覚、嗅覚がありますが、味覚、嗅覚は受験勉強の暗記には使いづらいので、聴覚、触覚を使うことになります。聴覚を刺激する方法は音読やゴロです。音読をすることで、情報を聴覚でも捉えることができますし、ゴロを使って音読をすれば、印象にも残りやすいものになります。もちろん全てゴロで覚えようとすれば、もともとの情報量より多くなるので不利ですが、どうしても覚えづらく、意味が感じられないような内容(人によって異なりますが、人名とか年号など)はゴロを使ってもいいですね。
一方触覚を刺激するために「書く」人がいますが、これは誤りです。書いても刺激にはなりません。実際にその情報に触れているわけではないので、効果は少ないのです。それよりも、歩き回ることや立つことの方が効果があります。
リラックスしているときに取り組む
最後のポイントはリラックスしているときに取り組むことです。焦っていたり、睡眠不足だったりすると、脳は閲覧した情報をこぼしやすくなります。そういうときに一生懸命に暗記をしても無駄になってしまいます。脳がリラックスしているときの方が、自然に情報を吸収してくれます。
例えばお風呂の中、食事中、寝る前、休み時間、トイレなど、脳がリラックスしやすい時間は意外と多くありますし、なにより細切れ時間なので、勉強効率自体も上げていくことができます。
まとめ
いかがでしょうか。脳が情報を暗記するには何よりもまず、接触頻度を高めてあげることが必要です。覚えよう、覚えようとしても、脳は覚えません。もしくは覚えてもすぐに忘れてしまいます。大切なのは長期にわたって記憶を保管させること、つまりは効果的な方法で繰り返し情報に触れるということなのです。