小学生の時は算数の九九を誰よりも完璧に覚えられた、中学生はテスト範囲を丸暗記してテスト乗り切れた、でも大学受験勉強ではなかなか暗記できない、覚えられない、と思っている方はいませんか?
その方たちはまず、人間の記憶の構造について知る必要があります。丸暗記は元々応用が利かないので勉強法としてはオススメできませんが、なぜ高校生になって丸暗記がなかなか難しくなってきたのか、それは人間の記憶と年齢に関係しています。その秘密について、今回は解説します。
人間の記憶は三構造~方法記憶・知識記憶・経験記憶~
人間の記憶は三階層存在し、幼い頃から順に方法記憶・知識記憶・経験記憶、と発達します。方法記憶とは、要するに体で覚えることです。
自転車が乗れるようになったのも、泳げるようになったのも幼い時にその方法を記憶したのです。また、知識記憶とは知識を記憶すること、つまり小学生に九九を習わせるのも、中学時代丸暗記ができたのもこのせいです。
しかし高校生になるとだんだん経験記憶が発達し、知識記憶に優ります。経験記憶は物事を理解し、理屈を覚えるということです。これこそ丸暗記が受験勉強で非効率だという証拠です。
今こそ勉強方法を変えるべき時!
記憶は3種類あり、年齢が関係していることが分かりました。つまり現在受験勉強で頑張って丸暗記に頼ろうとしている人は、勉強方法を変えるべき時なのです。
このことを知らずに暗記ばかりしようとしてなかなかできず、「以前より記憶力が落ちた」などと思ってしまい、負の連鎖が始まります。
記憶力が低下したのではなく記憶の種類が変わっただけなのです。知識記憶に頼った勉強法は捨てて、論理や理屈を覚えるような経験記憶を使った勉強法に切り替えましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。未だに丸暗記しようとしている人は、経験記憶を使った勉強方法に乗り換えましょう。いくら小学校、中学校で通用したとしても、過去の栄光に固執しているだけでは受験は乗り越えられません。
事柄を覚える際、whatではなくwhyに注目し、数学だったらなぜこの数式でこの答えになるのか、世界史だったらなぜこの出来事が起こったのか、など論理や理屈を覚えるようにしましょう。これらはその問題だけでなく、様々な問題に応用できるので、丸暗記よりもずっと効率的です。