受験生に限らず何か目標を定めた人にとって、努力を継続するモチベーションの維持は大変なことです。「継続は力」とは言いますが、そもそも継続するのにも力が必要です。
今回のコラムでは、英語のことわざ・名言を引用によってモチベーションの向上をはかりつつも英語の勉強をしようという内容です。
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You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.
馬を水場まで連れて行くことは出来るが、水を飲ませることは出来ない。
この一文の意味するところは、「人に機会を与えることは出来ても、その機会を利用するかどうかはその人次第」ということです。
良い教師はやる気を出させるのが上手いという意見もあるでしょうが、正直やる気が無い人に何かをさせるために働きかけるよりも、やる気がある人に働きかける方が双方にとって生産的です。
高校生なら自分が勉強しないで得られる結果を理解できるでしょう。
文法ポイント
take+A+to 場所=Aを場所に連れて行く
make+A+動詞の原形=Aに~させる
butは逆接の接続詞「しかし」の意味。
等位接続詞なので英作文では文頭に置くのは避けた方が良いが、文頭に置いて使われるのはよく見る。
One of these days is none of these days.
「いつの日か」は決してやってこない。
この文の意味するところは、「いつの日かやるといっても、そのいつの日かなんてのはやって来ない」ということです。つまり、「いつの日かを自分で設定しないとその日は来ない」とも解釈可能です。
勉強したくない・しない理由というのはたくさんあると思います。
風邪をひいて体調不良、家の手伝いで忙しいなどある種仕方がない理由は別にして、大学受験をすると決めた以上は勉強をしたくない・しない理由にするのではなく、勉強をしたい・する理由に変えるくらいの強引さが必要です。
例えば、「部活や習い事が忙しいから勉強したくない・しない」という理由は自分の技能で推薦入学を狙う場合、高校での評定も必要になるので勉強しない理由にはなりません。
例えば、何となくしたくないは理由にならないので、何となく勉強を始めてみましょう。初めて見れば案外勉強を続けられるかもしれません。
文法ポイント
one of 複数形:複数形の内の一つ
この表現は英語の表現では頻出事項です。
また、この例文を見て分かる通り、one of複数形を主語とした場合、単数扱いとなります。
複数名詞の後に関係詞節が続く場合、動詞は複数名詞と一致します。
※口語的には関係詞節中の動詞はoneにひかれて単数で受けることもあります。
these days:最近
one of these days:いつか
現在完了形の文では頻出の「最近」ですが、these days、nowadays 、recently、latelyの使い分けが大事です。
現在形 | 過去形 | 現在完了形 | |
these days | 〇 | 〇 | |
nowadays | 〇 | ||
recently | 〇 | 〇 | |
lately | 〇(米) | 〇 |
Brevity is the soul of wit.
簡潔こそは智慧の心臓。
シェークスピアのハムレットの一節です。
この文の意味するところは、「簡潔で要点がまとまった話し方をするにはそれ相応の知恵が必要だ」ということです。質問に対してだらだらと要点を得ない回答をしたり、必要とされていないのにくどい背景説明をしたりする人はこの様な言葉を覚えて簡潔さを学ぶといいでしょう。
文法ポイント
Brevity:簡潔さ
soul:「魂」の意味が有名だが、ここでは「本質的部分」という意味で心臓としている。
wit:機知、ウィット
Knowledge is power.
知識は力なり。
哲学者フランシス・ベーコンの主張に基づく格言です。
この文の意味するところは、「物事を知らなければ、何か結果を残すような行動をすることはできない」です。
大学受験をする生徒だけではなく、様々な人にとって知識は力です。知ることで人生の選択肢を広げることも出来ますし、自分が生きるのに役立つかもしれません。
世の中、様々な思考や趣味の人がいるので、どこで誰とどんな機会に話が合うかなんてのは分かりません。少し知っているだけでも、何かのとっかかりになるなんてこともあります。
文法ポイント
knowledge:知識
power:力
Nurture overcomes nature.
育ちは資質を克服する。
生まれもった資質・才能もそれを磨く意思と環境が無ければ、資質・才能を発揮できるはずがありません。しっかりと努力をすることで、ある程度まで資質・才能がある人間に勝つことが出来ます。
資質・才能もいつ開花するかというのは誰にも分かりません。早熟かもしれないですし、晩成かもしれないです。また、ちょっとした助言で大きく開花することもあれば、ちょっとした失敗で折れることもあります。
文法ポイント
Nurture:養育、教育
overcome:克服する
nature:自然
まとめ
今回の記事では5つの英語の例文の意味と文法的に注意すべきことを交えながら紹介してきました。非常に簡単な例文もありますが、日本語だけを提示された時に間違わずに英訳することが出来るでしょうか。
英訳の際には長い文も訳しにくいものですが、短い文も簡潔過ぎて不安になるものです。