センター試験は非常に時間がシビアな試験であることで有名です。大学受験ラボでもそのシビアさを解説するコラムがいくつもあります。
そもそも、センター試験の英語が時間にシビアな理由は、「問題の難しさによって受験生の差をつけることができない」という背景にあります。
センター試験は原則、国が定めた学習指導要領に基づいて出題するため、基本的な問題や一部の引っ掛け風な問題以外、出題することができません。しかし試験である以上差がつかなければ意味をなさないため、スピード勝負にすることで差を着けようというものです。
そこで今回はセンター試験の英語に着目し、理想的な時間配分について解説していきます。
よくある間違い
受験生が犯してしまう間違いの1つに「80分」使い切るというものがあります。センター試験も入試ですから、見直しをしたり考え直したりする時間が必要です。
ゆえに必ず予備時間を作りましょう。80分いっぱい使って全問解けたが、マークを1個ずれて書いていたなんてことになればそれこそ大変な事態です。
その上で、ありがちな時間配分としては
第1問→5分
第2問→15分
第3問〜第6問→各15分
のような時間設定です。
これだと80分を丸々使わなければいけませんね。
理想的な時間配分の考え方
理想的な時間配分を考える際には「得点が高いものほどしっかりと考えるべきだ」というスタンスを取ります。
実は第3問以降の読解系問題は、得点の7割を占めています。戦略的に考えれば、ここに時間を割いて注力すべきである一方、第2問までの前哨戦にはあまり時間を使いたくないことがわかります。
そこで、具体的には第1問を1つ30秒、第2問A(文法問題)、第2問B(整序作文)、第2問C(会話文)を1つ30秒で解くのが良いでしょう。
よって、理想的な時間配分は、
第1問→3.5分
第2問→5分+1.5分+1.5分の8分
となります。
実際には文法問題よりも整序作文や会話文の方が時間がかかるため、随時時間配分の調整をしましょう。解けたが
残りの時間の捻出
しかし、上記の時間配分では8.5分の短縮に過ぎません。少なくとも10分、できれば15分のゆとりを持ちたいところです。
まず、1.5分の捻出ですが、これは発音アクセントを1つ20秒で解ければOKです。6問を2分で解けますから、ちょうど1.5分の捻出ができます。
ただし、発音アクセントは専門的に勉強が必要なためあまり対策に力を入れられないことを考えれば、そこで無理に1.5分を捻出しないのも手です。
そこで着目すべきは第3問と第4問です。これらは確かに英文読解系の問題ではありますが、形式がかなり決まっている上、長文を全部読んで答えるというよりも、「文章の中のキーワード・キーポイントを見つけて答える」ことに比重が置かれている問題が多いです。
そのため、第3問と第4問をみっちり練習すれば、15分ではなく10分〜12分での解答も可能です。この努力により、なんと6分以上の時間を捻出することができます。
まとめ
センター英語で大切なのは、やはり配点が大きいところに、より時間をかけることです。第1問から解いていくとどうしても時間が残らない人は、場合によっては長文から解くことも有効です。
自分なりの時間配分ペースを確立して、本番で高得点をマークしましょう。