大学受験において英単語の学習が大事なことは論を待ちませんが、その効果的な学習方法は本当に様々です。英単語は、その必要な習得語数については色々と言われていますが、中学校の義務教育課程では約1200語が教科書内でも扱われ、高校では指導要領では3000語を扱うことが掲げられております。これで合わせて4200語。センター試験を7、8割取るにはここまでで十分です。しかし、MARCH以上の学校群を狙うためには、国公立ならば6000語とか、早慶なら8000語とか言われて(その逆だったりすることもあります)おり、大変な負荷のかかるテーマになっています。
今回は、その英単語の学習において定番中の定番でもある速読英単語を使った効果的な学習方法をご紹介します。
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単語帳を使った単語学習は高校受験終了時にスタートする
高校では通常の学校であればその学習課程で3000語は盛り込まれていることになります。ですから、まずは学校の学習の中で扱われる単語をきちんと学習すること、これが一番大事なことになります。これをやらないで、自分の時間の中でエクストラに時間を使って3000語を学んでいく、というのは非効率ですよね。まずは、学校で扱われる3000語、ここを大事にして下さい。
その上で、単語帳を使った学習はいつから始めるべきか、という問いに対しては、「高校受験が終了してすぐ(一貫校生ならば中3から)」と答えます。高校受験のための勉強を重ねて、最も学習効果の高まっている受験終了時、このタイミングで英語の学習をリセットしてしまう人が多いのですが、これは最低の扱いです。語学学習は、コツコツと積み重ねていくことでしか力がついていかないことは高校受験の学習を通じて認識しているはずで、この、最も力のついた時期にこそ、大学受験に向けた単語学習をスタートすべきタイミングです。そして、最も効果的なタイミング、ということになります。
単語は隙間時間ONLYで学習すべし
他方で、英単語の学習はどのようなスタンスで進めていくべきか、ということですが、吉田松陰さんの言葉で「1日1字を記さば1年にして360字を得、1夜1時を怠らば、100歳の間3万6000時を失う」という言葉に見るように、大量のものを学習するには、とにかくコツコツと日々積み重ねることが望ましいです。
でも、数学もそう言われるし、古文でも言われるし、日本史や世界史でも「積み重ねが大事」と言われます。ですので英単語については、きっぱりとこう決断しましょう。「英単語は隙間時間ONLYで学習する」と。
これは、大事なのは「ONLY」というところです。隙間時間を使う、のではなくて、隙間時間「だけ」でやり切ろう、ということです。隙間時間とは、暇な休み時間とか、電車に乗っている時間とか、弁当を食べた後のちょっとした時間、家に帰って夜ご飯を待つ時間、テレビとテレビの間の時間、とかの「5分程度」です。英単語はこれらの隙間時間、これだけで勉強し切ろう、ということです。
隙間時間を使った速読英単語の効果的な学習方法を
英単語学習の効果的の学習順序
英単語の学習においては、効果的な学習の順番は、「聞く」→「話す」→「読む」→「書く」の順番です。私たちは3歳からの幼児への英語教育を行なっていますが、小さい子が言葉を覚えていく過程はまさにこれです。この流れですと、3歳からの子でも、自然と英語の言葉を身につけていきます。この順序というのは、日本人の子供が日本語を学んでいくときも同じです。ですから、英単語、大学受験の勉強だからって「書く」ことばかりに重きをおくのは辛い道、です。隙間時間での学習はそういうものではなくて、効果的に取り組めるものにしていくべきでしょう。
速読英単語の学習時間単位は5分でいい
この隙間時間を使った、効果的な英単語の学習に最適なのが速読英単語です。速読英単語は、必修編ならば「聞く」ことに対してはCDが用意されており、「話す」(音読)「読む」については必修編ならば長文が70ついており、そして意外と知られていないのですが、「書く」=確認する、という点ではなかなか使い勝手に優れたスマホ用のアプリが用意されています。1つの長文を聞くのに5分、ちょっとあいた時間で長文を音読したり、読むのに5分、スマホアプリでフラッシュカードをしたりテストをしたりするのに5分。どの学習も、5分単位で取り組んでいくことができます。ちょっとした5分で、しかも言葉を学習するための必要な要素をしっかりと抑えた学習ができる、というところが速読英単語の学習の優れたところです。
具体的な学習方法の例
まず、音源を聴いて見る
音源のCDはそこそこの値段がしますが、是非購入いただき、家のPCやタブレット、あるいはスマホなどで聴けるようにしておきましょう。1つの文章が大体5分もあれば聴けます。
聞くときには、もちろん文章を見ながら聞いてもいいのですが、何も見ない状態での「聞き流し」もとても有効です。
音読
これを厭う高校生が多いのですが、耳で聞いたものを自分でしっかり口にする、きちんと音読をするということはとても重要です。別に大きな声でやらなくてもいいかもしれません。ブツブツと小声で音読するのでも構いません。いずれにしても、文章を自分で口にするというのは欠かせない取り組みになります。
フラッシュカードで確認
これは単語帳を赤シートで隠して確認する、というやり方もいいですし、「速単教室」というスマホ用のアプリを使うのも効果的です。なぜかというと、速単教室のフラッシュカードには音源が付いていて、単語を音読してくれます。繰り返し確認できることと、スマホでするならば、本当にちょっとの空いた時間、で手軽に確認をしていくことができます。
テストもアプリで
速読英単語にはテストが付いていませんが、速単教室のアプリにはテストが付いています。非常に手軽にできることと、意味を問うだけではなくて、穴埋め形式での実践的な問題も付属しています。習熟度合いを見ていくには最適です。フラッシュカード同様、1つの単元を本当に数分で確認できますので、隙間時間での確認するのに最適です。
ランキングも面白いです
さらに、フラッシュカードの取り組みやテストの取り組みは、全国でこのアプリを使っている人と、県別や志望大別でのランキングを見ることができます。これも同じ環境の仲間と単語の習得状況を競える、というのは小さなモチベーションにつながります。
時間と量の目安
速読英単語のひっ周辺には70の文章が出ており、約1900語が出ております。派生語も含めれば3100語程度になっています。これを、高1、高2で学習するとして、週に5日、1日15分の時間量が取ってみましょう。すると、聞く・読む・フラッシュとテストそれぞれの1単位を5分とすると、実に約500日の稼働で7回転できることになります。単語帳を7周。同じ文章を7周。身につけるのに十分な量でしょう。しかも、別に「絶対毎日」でもないし、隙間時間だけでの取り組みでここまでできれば、受験準備としては大いに有益です。
望ましい状態
速読英単語の学習は、このような取り組みを通じて、最終的には文章を「暗唱」できるくらいまで繰り返すことが望ましいです。なぜならば、単語だけでなく、文脈の中で単語を認識するという本来の速単の狙いとともに、扱われている文章ジャンルが受験時の文章のジャンルと非常にリンクしているからです。さらに、良文と呼べるものも多く、フレーズや内容をそらんじるくらいまで取り組めれば、知らずと英語の読解力も大いに向上していきます。
まとめ
世の中に英単語帳はたくさんあります。英単語の学習方法もたくさんあります。その中で速読英単語と今回ご紹介しましたような取り組みが万能とは言いませんが、隙間時間での学習、そして「聞く・話す・読む・書く」をアプリなどを使いながら効果的に学習できるのは、速読英単語の大きな魅力ではないかと思います。是非単語学習の一つの選択肢としてお考えいただければ、と思います。