大学別問題傾向と対策:広島大学の自由英作文対策①で説明したように、広島大学の英語の試験では自由英作文問題が2題出題されます。その内のもう一つの対策方法について今回は紹介したいと思います。
広島大学自由英作文の2問目の傾向
2問目も自由英作文ですが、1問目のグラフ・表に関連したテーマで出題されることが多いです。
1問目と2問目は以下の様になっています。
年度 | 1問目 | 2問目 |
2017 | 有権者投票資格の推移 | 18歳で選挙権を得られることについての考え |
2016 | 和食の好みと食べる頻度 | 日本人は和食をもっと食べるべきか |
2015 | 各国の寿命に関するグラフ | 健康であるためにしていること |
2014 | 女性の労働人口比 | 女性の就労は今後どうあるべきか |
2013 | 映画館数の推移のグラフ | もし自分がドキュメンタリー映画を作るなら、テーマは何か |
2012 | 米国への留学生数に関する調査 | 無人島に1週間一人で行くとしたら、持っていくもの |
2011 | ダイエットの動機調査 | 沈黙は金なりという態度についてどう思うか |
2010 | 海外就労の意識調査 | 自分または配偶者が海外で働くことに賛成か反対か |
2009 | 手紙への返事 | ギャップイヤーの是非 |
2008 | 1945~2005の年齢別人口比率 | 具体的な将来像を2つ挙げ、それらが人口変動によってどのように影響されるか |
2008年から2017年の過去10年分のデータを見ても、大体1問目の内容と2問目のテーマが関連していることが分かると思います。
問題の解き方
ポイント:問題の要求を理解
自由英作文だからと言って、問題の要求を無視していいわけではありません。俺の素晴らしい意見は問題の要求すら超える!という妄想にとりつかれたかのような答案を時々見ますが、問題の要求に応えていないと点数になりません。
例えば「もし自分がドキュメンタリー映画を作るなら、テーマは何か」という問題で、「私はコメディ映画を撮りたい」とした場合、大きく減点されることになります。コメディアンの生活やコメディ映画はどのように制作されているのかなどの実態に迫っている場合、問題の要求に応えていることになります。
こうして読んでいると、そんな間抜けな間違いはしないと思うかも知れません。ですが、時間が限られ、それまで問題を解いて頭が疲れている状態だと、問題文の読み間違え、解釈の間違えが起きがちです。
ポイント:ミスのない英語を使う
英作文や和文英訳でありがちな誤解は、ミスをしても難しい構文であれば加点されるのではないかということです。
日本語でもそうなのですが、伝わらない言葉は無意味です。
英作文では多くの英文を書くことになりますので、基本的な文法や単語はミスをしないで書くことが出来るようになる必要があります。
「例文暗唱:英作文を書く前にすべきこと」でも紹介していますが、基本的な英文法や単語は例文ごと覚えてしまうのが、後の勉強に非常に役立ちます。
高度な英語表現を求める様な試験だと、それ相応の語彙や表現を心掛ける必要はあります。ですが、多くの大学入試の自由英作文ではいかにミス無く、論理的な文章を書くことが出来るのかということが焦点になります。
ポイント:英作文の書き方
「自由英作文対策:基礎の基礎」の「文章の書き方」で書かれていることを重視してください。英作文ではだらだら意見を述べるのではなく、「導入、本論、結論」の構成に従って意見を述べてください。
慣れない内は、こんなに意見を明確にしても良いのかと戸惑うかも知れませんが、明確でない意見は読者が理解しにくいということでもあります。
人に読ませる文で、筆者の意見が明確ではない文は読んでいて苦痛です。
また、「導入、本論、結論」の構成だけではなく、文字の丁寧さも重要になります。雑な文字や筆記体は誤字だと判断されがちです。
「試験で筆記体を使うことの是非」で、筆記体を使わない方が良い理由を紹介しています。
まとめ
以上が広島大学の自由英作文対策②となります。こちらは①とは違って、普通の自由英作文対策をしていれば点数を取ることが可能です。
そのため、幅広く自分の意見を持つことと、基本的な英文法・単語の勉強をすることから勉強が始まります。基本的な部分の勉強が終わったら、まずは書いてみることです。
自分の文字の癖やどれくらいの速度で書けるのかや、意外に得意なテーマ、不得意なテーマなどが分かってきます。