「ブレインストーミング」と言う言葉を聞いたことがありますか?「ブレインストーミング」は英語のbrainstormingのことで、和製英語ではありません。
意味は、「グループの中で思いつくままにアイディアを出し合う問題解決方法」となっています。(ジーニアス英和辞典より引用)
実際の試験で行うブレインストーミングは、一人で行うためグループで行うという定義からはずれてしまいますが、「思いつくままにアイディアを出し合う」ということと考えてもらえればいいと思います。
具体的な理由を書く場合
自由英作文問題でも、グラフや表の読み取りの場合、ブレインストーミングは不要です。
というのも、ただ読み取れる事実を記述するだけだからです。
と言うことは、ブレインストーミングが必要となるのは、あるテーマに対して賛否を問う問題で「具体的な理由」を記述する場合、何かを読み取った結果、「その理由」を記述する場合となります。
問題の種類にもよりますが、前者の「具体的な理由」の場合、「客観的な理由」であることが求められます。後者の「理由」の場合、「事実から論理的な飛躍が無く推測可能な理由」である必要があります。
どちらにしても、ある程度の客観性は求められるというのがポイントです。
ブレインストーミング
「思いつくままにアイディアを出し合う」をしていきます。ここで重要なのは時間感覚を持つことです。
例えば、60分の試験で行うブレインストーミングは、長くても3分位です。他の問題との得意不得意の兼ね合いで時間は多少前後することはあると思いますが、あまり時間をかけても意味がないです。
ブレインストーミングの時間は3分なら3分と決めてしまい、普段からその時間枠で十分に意見を出せるように訓練をして方が良いでしょう。
「思いつくままにアイディアを出し合う」とはいえ、あまりに荒唐無稽なアイディアを出してしまうと何も書くことが出来なくなります。
そこで重要なのは、何故荒唐無稽かと思うかが分かれば、それを分析して、そうじゃないアイディアを出していけば使えるアイディアとなります。
書く順序
ブレインストーミングによって、アイディアが出されました。
その直後に、すぐに書き出せるかと言うと、まだ無理です。
「思いつくままにアイディアを出し合う」ことの結果ですから、内容が雑然としています。
出されたアイディアを賛否や内容に応じて、分類をする必要があります。
この分類の段階において、構想を練っていきます。
賛否や内容に応じて分類すると書いていますが、もっと重要なのは分類された内容が論理的に繋がることです。具体的な理由や飛躍無く推測可能な理由として、書く必要があるので論理的な繋がりは非常に重要です。
構想の練り方
私は英作文を書く時は、賛否を求める問題であれば賛成か反対かを普段から決めている方が楽だと思っています。
普段の勉強から賛成または、反対と固定することで、思考の方向性が出来上がります。
ブレインストーミングでも賛否両方の具体的な理由を書くことになると思いますが、両方がふわっとしたものになるよりも、片方がより具体的な理由になった方が良いです。
人によって、あるテーマに対して肯定的な意見を見出す方が楽か、否定的な意見を見出す方が楽かは変わります。そのため、どちらが良いかは一概には言えませんが、どちらに決めた方が楽なのは間違いありません。
自分の立場と分類されたアイディアを考慮にいれて、英作文を書き進めていく必要があります。
書き進め方に関しては、「自由英作文対策:基礎の基礎」や「大学受験のテクニック:語数別自由英作文対策~50語以下の場合」や「大学受験のテクニック:語数別自由英作文対策②」を参考にしてください。
校正
英作文を書き終えたら、スペルミス、文法ミス、論理展開ミスなどが無いかをチェックする必要があります。
この校正に時間をかけるよりも、最初のブレインストーミングや構想段階で時間をかける方がより良いものに仕上がります。
スペルミス、文法ミスなどはある程度仕方ないものと割り切ってしまい、内容面での大幅減点が無いかどうかに焦点を当てるというのも1つ戦術です。
しかし、時間が余れば校正は必ず行ってください。その際には、事前に何をチェックするかを決めておくのも1つの方法です。
・論理展開
・文法ミス
・スペルミス
上記のものに関して、1つまたは複数をチェックすることが考えられます。私がやって欲しいのは、論理展開とスペルミスです。
論理展開
落ち着いている場合であれば、最初に「賛成です」と言った後に、「反対です」となることはまずないと思います。ですが、試験中に時間に追われている中ですと、この様なミスをしてしまうことがあります。
また、「賛成です」という主張に対して、「理由」が「反対」のものになっている場合もあります。この様な場合、何を言っているのか分からないので大幅減点となる可能性が高いです。
文法ミス
ミスの程度や量によりますが、割とどのレベルの人でも文法ミスはします。
ですが、その量が多いと文として意味をなしません。文法は自分の言いたいことを相手に理解してもらうためにも重要ですし、相手が何を言っているのか理解するためにも重要です。
スペルミス
生徒の答案を見て思うことは、雑な字を書く生徒が多く、そのせいで無駄な失点をしているということです。
過剰な丁寧さは不要ですが、採点者が誤読しない程度には丁寧である必要があります。漢字、カタカナ、ひらがな、英語のどれをとっても言えることです。また、英語の場合、筆記体で書かない方が良いでしょう。筆記体は誤読の可能性を高めますので、誰かに提出する文章では書かないというのが基本です。
採点者が受験生がどんな文字を書いたかをいちいち確認してくれない以上、雑な文字を書くのは避けましょう。
まとめ
自由英作文におけるブレインストーミングの方法について紹介しました。英作文を書くには、単語、文法、実際の書き方なども重要ですが、書くに当たっての考え方が出来ないと何も書くことが出来ない状態です。
そうならないためにも、今回紹介した様な方法で、書くべき内容のアイディア出しを行い、分類して、英作文を書いていく必要があります。