「みなさんは数学が得意ですか?」
この質問をすると過半数の人が苦手であると答える一方、必ず1〜2割の人が得意(好き)であると回答します。
ところで、日本の大学生の文系と理系の割合はご存知ですか?
文部科学省が行っている学校基本調査で明らかにされているのは、日本の大学生の内、5割強が文系です。
では、4割強が理系かと言えばそうではありません。
理系は3割弱、その他(保健、家政、体育など)が2割弱です。つまりそれだけ理系の学生が少ないということです。
理系と文系の大きな違いは、受験生時代の科目選択です。
そしてその科目は、言うまでもなく数学です。文系に進む受験生の中には、一部、数学で挫折して文系に進む受験生が一定数存在します。
長々と書いてしまいましたが、日本には数学が苦手な学生がたくさんいるということです。
厳密に言えば、海外にも数学が苦手な学生はたくさんいます。
裏を返せば、数学を得意科目としている受験生は、その分得をしていることになります。
良く数学は差が開きやすい科目だから、得意になれば得点が稼げて有利だと言われますが、まさにその通りの現象が起きているのです。
でも、数学を一生懸命やりましょう!
という結論はあまりに当然すぎる結論です。今受験勉強をしているみなさんは、そんなことは当然わかって勉強をしていることでしょう。
ですからここでは、敢えて「数学ばかり勉強していると陥りがちなこと」について触れていきます。
①差がつかないこともある
数学は一見差がつく科目ですが、差がつかないものもあります。それは簡単すぎる場合と、難しすぎる場合です。
全員が解けたり、解けなかったりする問題では、数学が得意という武器は全く役に立ちません。
②対策が完了しない
数学には英語や社会のような、「網羅できる」という領域がありません。
もちろんセンター試験のような、形式に縛られた試験ならいざ知らず、東大をはじめとする最難関大学では、毎年試験作成者がアイデアを練ってきます。
「ここまでやったから何点は固い」という保証がないため、本番でコケると痛い目にあいます。
③形式で得点率が変わる
数学には様々な問題形式があります。そのため卓越した数学力がない限り、それぞれの形式に対策が必要です。
よくある話ですが、センター試験で8割の得点率でも東大本番で7割得点したり、慶應の問題は半分もできないが早稲田の問題は9割できたり、などということもあります。
形式で点数が左右されやすい分、必要な対策は増えてしまいます。
まとめ
以上、数学で陥りがちなポイントに触れましたが、いかがでしょうか。
数学のデメリットを述べているようでもありますが、他の科目にも当然弱い側面があります。
ですから、数学ともう1科目武器を用意しましょう。2つの科目でデメリットを補うことで、数学は他科目にない威力を発揮する科目になってくれます!