「大学全入時代」と言われるようになってから久しいですが、「より良い大学に入りたい」という傾向は依然として強いです。特に国公立やトップ層の私立大学において、大学受験競争は以前にも増して激化しています。
そんな中、各学習塾や予備校は大学受験向けの講座を開講し受験生を取り込もうとしています。既に塾に通っている人、これから通うかどうか検討している人も多いのではないでしょうか。
今回は、受験生が塾に通うメリット・デメリットを紹介します。通うべきかどうか悩んでいる方はぜひお役立てください。
受験生が学習塾を利用するメリット
①意識の高い人たちと一緒に勉強できる
一部の進学校を除けば、同じ学年には推薦入試、AO入試、就職などさまざまな進路の人が入り混じっています。また、同じ一般入試組の中でも安パイの大学を狙う人とハイレベルな大学にチャレンジする人ではモチベーションの高さが異なります。
意識が低い人や進路が決まって遊びたい人と一緒に過ごすと、なんとなく流されて遊びたくなってしまうかもしれません。
学習塾では皆が高い目標に向かって勉強しています。「勉強をするのが当たり前」という環境に身を置くことで格段に勉強に集中しやすくなります。
②大学別の対策授業を受けられる
各大学、問題の出し方には傾向があり、対策・練習をするのとしないのでは得点力に大きな差が出ます。しかし、高校の授業では特定の大学の試験に特化した対策がほとんど行われません。
学習塾では大学別の対策授業があり、過去問の解説を聞いたり入試の予想問題を貰えたりします。過去問は赤本で対策することも可能ですが、解答の肝となる部分や得点を伸ばすテクニックは赤本の解説だけでは習得することができません。
特に、論述系の問題が出る科目・大学の場合は自習で完璧に対策することは難しいので、塾の対策授業を受けるのがオススメです。
③自習室を利用できる
①でもお伝えした通り、「勉強するのが当たり前だという空気」というのは勉強する上で非常に有用です。その空気が常に漂っているのが塾の自習室です。
集中できる環境は人それぞれなので、もちろん家の方が集中できるという人もいます。しかし、家にいるとだらけてしまうという人はもしかしたら自習室が合っているかもしれません。
自習室はほかの受験生も多く利用しているため、入試本番にかなり近い環境でもあります。慣れておくと本番にも活かせるかもしれません。
また、塾や予備校の中には自習室での携帯電話の利用を禁止しているところや、仕切りの付いた自習机を用意しているところもあります。各校の特色を見比べればきっと自分に合ったものが見つかります。
受験生が学習塾を利用するデメリット
①費用がかかる
最たるデメリットは費用です。現在、大小様々な学習塾があり、市場原理が働いてある程度は安くなっていますが、それでも学習塾に通うための費用はまだまだ高いです。
受験で忙しい高校生の多くは保護者の方に塾の費用を出してもらうケースが多いので、保護者の方に塾に通う必要性を納得してもらい、また通った後もそれなりの成果を出さなくてはなりません。
②授業の時間が決まっており、自分のペースで勉強できない
塾は授業の時間が決まっています。長期休暇以外の期間は学校が終わった時間に合わせて開講されるため、夜遅くまで及ぶこともしばしばです。
そのため、なかなか自分のペースに合わせて勉強することが難しく、リズムを乱されてしまう人もいるかもしれません。
よく語られる受験テクニックの中に「朝早起きして勉強しろ」というものがありますが、塾や予備校に通うと夜型になってしまうので朝型生活はやりにくいです。
また、高度な内容を短い授業時間で教えるので授業のペースは非常に早いです。ゆっくりじっくり考えればわかる子も塾では落ちこぼれてしまう可能性があります。
③風邪をもらったりする危険が高まる
受験のために1番に心がけるべきことといえば、体調管理です。本番に風邪を引いてしまったら100%のパフォーマンスが発揮できませんし、本番が近くない時でも風邪をひくと勉強に支障が出てしまいます。
当然、風邪菌を持った人がいる空間に行くと風邪をひく確率は上がってしまいます。特に塾は高いお金を払って通っているので、風邪をひいて熱があっても無理して来てしまう人もいます。マスクや手洗い・うがいで予防すれば風邪をひく確率も下がりますが、やはり家でずっと引きこもっていた方が風邪菌をもらってしまう確率は減ります。
また、塾に通うと夜遅くに外を出歩くことになるので、事故にあったりする確率も上がってしまいます。
メリット・デメリットを知った上で上手に学習塾を利用しましょう!
いかがでしたでしょうか。学習塾に通うことにはメリットもデメリットもあります。通うかどうか悩んでいる人は両方を理解した上で自分の勉強スタイルやライフスタイルに合わせて上手に利用するようにしましょう。