入試本番までを逆算し、合格への道筋を描くために知っておきたい「受験の必勝パターン」

受験勉強ノート

大学受験は、ゴールが明確に決まっている競争です。ゴールである入試本番の2月から逆算し、「いつまでに」「何を」していなければいけないかを考えて普段の勉強をデザインできているという人はどれくらいいるのでしょうか?
これはなかなか自分一人の力ではできないものであり、学校や塾でも教えてもらえずに場当たり的な勉強に終始してしまう人も実は多いのです。
過去に合格した受験生、不合格になってしまった受験生のデータをふり返れば、「いつまでに」「何を」やれば合格できるのか、が見えてきます。今回の記事では、合格した受験生の「必勝パターン」を解説します。

①高校2年生の間に、英語、数学、国語を完成させる

はじめにはっきりと言っておきます。「大学受験は、高校3年生が始まるときにもうほとんど勝負が決まっている」ということです。すでに3年生になっている人にとってはかなり厳しい言葉ですが、現実としてこれは受け止めてもらうしかありません。もちろん、だからといって今諦めるのは絶対に間違っています。逆転合格というのは決して簡単なものではなく、稀な例です。しかし、全くないわけではありません。逆転合格を目指すなら、死に物狂いで努力する以外に方法はありません。
一方でまだ高校2年生、1年生の皆さんにとってはこれは非常に重要な情報です。とにかく、高校3年生が始まる4月になる前に英語、数学、国語にはケリをつける。特に、英語と数学については得意科目にしていくことを目指しましょう。完成させるとはどういうことかが不明確なので、ここでは「完成」=「センター試験レベルの問題で第一志望校の合格者平均点をとる」という定義をしましょう。旧七帝大や早慶レベルならセンター9割、難関国公立やMARCHなら8割くらいが目安になります。4月までに目標点を達成した人は、難関大への合格率がぐんと上がります。
なぜ高2で主要科目を完成させるべきなのか、もう少し詳しくその理由を説明します。

主要科目の入試範囲は高2で修了できるから

英語、数学(Ⅲは除く)、国語については、入試で問われることは全て基本的にどの高校でも学校の授業で高2までに教わります。
理科社会は量が多く、授業数もそこまで多くない上に高2からスタートする科目があったりするなどして高3に食い込んでしまう学校も多いのが現実です。
そこで、主要科目は高2のうちに入試本番で点をとれるようなレベルまで完成させ、高3で副教科にしっかり時間をかけられるようにするのがいい作戦です。

理科社会は高3で時間をかければ伸ばせるから

理科社会は覚えるべきことが多く大変ですが、逆にいえば「覚えているだけで点が取れる」問題も少なくありません。本質的な理解が重要だというのは忘れないでほしいですが、時間をかければかけただけ素直に伸びていく科目です。成績の伸びが線形に近い、ともいえます。
一方、英語や数学などは本質的な理解を前提として問題演習をしたり、繰り返し長文を読んでいくことで一気に成績が伸びる教科です。最初しばらくなだらかな伸びが続き、ある時点から急激に伸びあがるような形で伸びる人が多いといわれています。指数関数のグラフをイメージするとわかりやすいかもしれません。だからこそ、高1、高2のときからじっくり時間をかけて取り組んでいくべきです。
さらに、英語、数学、国語は勉強時間を減らしても成績が急激に落ちることはありません。しっかりとした理解のもとに成り立っているので、単語や公式などの知識をたまにメンテナンスするだけで良いのです。一度得意にすることができさえすれば、ずっとアドバンテージになります。理科社会は、少し時間を空けると忘れてしまい成績が下がっていくことも大いにあり得ます。今高1、高2で「社会は得意だが、英語が苦手」というような人が要注意なのは、ここに理由があります。高3で焦って英語にたくさん時間をかけても、英語は受験までに伸びきらず、社会も時間を割けなかったがために忘れてしまってむしろ成績が落ちる、という最悪の事態も想定できます。

高3のときには主要科目に割ける時間はないから

以上2つのことをまとめると、主要科目にしっかり時間を使って成績を伸ばし、理科社会・また数Ⅲを高3の4月~6月の3か月程度で一気に仕上げるというのが理想的なスケジュールです。そうなると、やはり主要科目に高3で使える時間はありません。主要科目の完成が遅れた分だけ理科社会の完成も遅れ、一番大事な過去問演習も後ろにどんどん伸びてしまうことになってしまうのです。ですから、高2が終わるまでの間に英語と数学、国語はしっかりと仕上げておくようにしましょう。大学受験において一番大切なのは高2です。高2までに勝負の7割くらいは決まっているといっても過言ではないでしょう。高2の4月の模試までに主要科目全てにおいて入試本番でとるべき点がとれていれば、合格はすぐそこにあると言っていいようなものです。

②高校3年生の夏休みが終わるまでに、全科目の基礎レベル(センター試験)を完成させる

ということで、主要科目を4月までに完成させていればあとは副教科を夏休みまでにしっかり仕上げていくことができます。夏休みは時間がとれるので、センター試験の過去問を解くなどしても良いでしょう。私大の個別試験や国公立の二次試験の問題は、センター試験のレベルよりかなり高度な知識を問われるものであったり、記述が必要なものも多いです。とは言え、センター試験で問われるレベル程度の問題も中には多く出題されています。その大学を受験するなら解かなくてはいけない基礎的なレベルの問題を落とさないようにするためにも、夏休みまではとにかく基礎の徹底、センター試験の完成を目指すのが良いでしょう。センターが解けなくて二次の問題は解ける、という人はいません。夏休みでセンターを完成させれば、9月以降はずっと二次レベルの勉強ができます。直前1か月程度でもう一度やり直すだけでセンターは確実にとれるので、センター試験の過去問演習を行うのは夏休みがおすすめです。

③高校3年生の9月以降はとにかく過去問を徹底的にやる

入試本番の得点力を上げるために最も必要な勉強は過去問演習である、というのはこのサイトでも様々な記事でお伝えしてきました。では、量で言えばどのくらいの量を本番までにやればいいのでしょうか?結論からいえば「最低でも過去10年分を2周」です。第一志望校の過去問を10年分、全教科を2周ずつやる必要があります。1科目120分の試験を4科目課される場合、1年分やるのにかかる時間は問題を解く時間だけで8時間。10年分を2周するのであれば、160時間必要です。さらに復習の時間が1科目ごとにさらに120分くらいはかかると思われるため、その倍。320時間程度は過去問演習に割かなければいけません。その上に併願校の過去問ももちろんやらなくてはいけませんし、忘れていることがでてきたときに再度インプットをする時間なども必要になってきます。
だからこそ、9月に入ったらすぐに過去問にとりかからなければいけません。最難関大学を志望する生徒で早い人であれば夏休みの半ば、もっと早ければ6月ごろから過去問に着手する人も多いです。
わかっていると思いますが、これは①と②がうまくいかなければ達成できません。基礎レベルがしっかりできていないのに無理やり二次レベルの勉強をしても、ただつらいだけで成長することも難しいでしょう。だから高2の3月までが勝負なのです。この記事を読んでいていま高1または高2だという人は、ラッキーです。これを信じて今すぐに主要科目を本気でスタートしてください。

まとめ

大学受験の「必勝パターン」とは、
①高校2年生の間に、英語、数学、国語を完成させる
②高校3年生の夏休みが終わるまでに、全科目の基礎レベル(センター試験)を完成させる
③高校3年生の9月以降はとにかく過去問を徹底的にやる
の3つであり、特に①が最重要です。大学受験で問われることは所詮答えの決まった問題であり、それができるようになるためには生まれもった頭の良し悪しなどはっきりいって関係ありません。関係あるのは、「どれだけの時間本気で勉強したか」すなわつ、「いつ本気になって勉強を始めることができたのか」という一点だけです。試験本番から逆算し、状況に応じて今の自分に一番必要なものを考えて勉強していきましょう!

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