英文法の中で関係代名詞が分からなくなる人は多いと思います。それも当然で、今まで疑問詞とか代名詞として覚えてきた単語を別の用途で使います。先行詞という新文法用語が出てきて混乱します。それでも、文章の作り方は何とか理解したけど、訳し方がいまいち分からない。そんな人に訳し方を紹介していきます。
教科書的訳し方
This is Ken, who you met at our house last year.
これを教科書的に訳すとしたら、「こちらが昨年あなたが私たちの家で会ったケンです」という風になります。和訳の際のポイントとしては、先行詞Kenの前にwho以下の説明を入れていくことです。
We bought a chainsaw, with which we cut up all the wood.
これも同様に訳して、「私たちは全ての木材を切るチェーンソーを買いました」となります。先行詞a chainsawをwith which以下で説明するような訳になります。
教科書的訳し方の長所は、関係代名詞を含む短い文の訳に適していることと、和訳の際に学校などでよく教わる方法なので使いやすいという点があります。
逆に、短所は関係代名詞を含む長い文の訳に適していないことと、英文を文頭から理解するのが難しくなることです。教科書的訳し方が一回読んだ文を、文の途中に差し挟んで和訳を理解するからです。
実践的訳し方
教科書的訳し方だと、複雑な文章を和訳しようとすると一文がとても長くなります。そのため、一体何を言っているのか分からなくなります。それを回避するために、先行詞の前に関係代名詞以下の説明を入れて和訳するのを止めます。
This is Ken, who you met at our house last year.
これを「こちらがケンです、そして、あなたが昨年私の家で会った人です」の様な訳で理解します。
We bought a chainsaw, with which we cut up all the wood.
これは「私たちはチェーンソーを買いました、そして、これで全ての木材を切りました」と理解します。
この訳し方のポイントは、関係代名詞のところまで訳してしまい、その文につなげる形で関係代名詞以下を訳します。なるべく英語の語順通りに理解していく方法です。先行詞を理解していれば、訳す時に「そして」+「それ、あれ、その人、彼ら、それら」などと置き換えて考えることが出来ます。
実践的訳し方に慣れる
関係代名詞は情報を付け加えるものなので、実践的な訳し方で理解をしていく方が分かりやすいと思います。この方法に慣れるには、まずは文法書に掲載されているような例文を実践的な方法で訳してみてください。これは先行詞と関係代名詞がきちんと理解できているかの確認にもなります。
最初は学校で教わった方法とは違うので、自信が持てないかもしれません。ですが、これに慣れれば読解は確実にはやくなります。
まとめ
教科書的な訳し方にも利点がありますが、和訳をしないとか読解だけで良いという場合には実践的な訳し方がとても役に立つと思います。それぞれ場合を選んでの使い分けになりますが、実践的な訳し方を練習してみてください。面倒な関係代名詞が格段に楽になると思います。