受験勉強で英語の難問とは何かと考えると自由英作文やリスニング問題が思いつくかもしれません。確かにそれらは読解に比べて対策のしにくさがあるため、難しい問題です。
それらと同じくらい厄介な問題が和文英訳問題です。
和文英訳問題の厄介な点は、英訳すべき問題が既に与えられているという点です。
今回の記事では、和文英訳問題を解く上での注意点を紹介していきます。
問題文の曖昧さ
日本語の特徴として、誰が何をしているのか曖昧なまま文を作ることが出来ます。その様な文を英訳するとなると、前後の文脈から誰が何をしているのかを受験生が確定した上で解答を作成しなければいけません。
勿論、曖昧なままの文を訳しても問題文が意図した意味とはなりません。そのため、問題文が曖昧な場合、まずは問題文の日本語の解釈から始める必要があります。
長い問題文
長い問題文も英訳する上で障害となります。例えば問題文が一文だからと言って、そのまま訳そうとすると修飾する部分を間違えたり、接続詞を間違えたりということは頻発します。
そうならないための対策として、意味が切れるところで文を切るという作業が必要になります。
この作業も言ってしまえば、日本語の解釈となります。
この作業が上手くなると、和文英訳問題の難易度がぐっと下がります。和文英訳問題は意味が同じであれば、減点されることは無いので、問題文の解釈にも力を入れることが大事です。
日本語だと多少長くなっても一文で書いてしまうようなことでも、英語では意味が切れる部分で切って英訳をする方が表現しやすいです。
主語、動詞、目的語、補語の確認
上記の様な日本語の解釈が終わったら、次は問題文の中で「主語、動詞、目的語、補語」がどれなのかを確認していきましょう。最初の内や、文構造が非常にややこしい場合、問題文にどれが主語なのかなどを書き込んだ方が安全です。
ここまで日本語の解釈と品詞の確認が出来ないと、和文英訳で安定して点数を取ることは出来ません。ここまでの手順をしっかりと出来るようになれば、後は英語の知識の問題となります。
ここまでの手順をまとめますと、
曖昧な問題文は意味を損なわない様に具体的にする
長い文は意味を損なわない様に短くする
問題文の品詞を確認する
と言う風になります。
時制
日本語を英語にする時に、時制は非常に厄介な部分です。過去形、過去完了形、現在完了形などを問題文の中から適切に読み取って、英語として表現していく必要があります。
最初の内は、ミスを重ねるかもしれませんが、数をこなしていくうちにミスをしないようになります。
単複
日本語では明確に個数を言っている場合、複数形だと分かりますが、そうではない場合、単数なのか複数なのか分かりにくいことが多いです。明確に分からない場合、総称的に呼ぶものとして無冠詞複数形にしておくと良いでしょう。
冠詞
英語初級者でも上級者でも、英語のネイティブスピーカーではない人間にとって冠詞は非常に分かりにくい分野です。そのため、冠詞をつけるかどうかの判断と、付ける場合不定冠詞か定冠詞かの判断をしっかりと出来るようにしてください。
細かいところまで勉強しようとすると、受験勉強の期間では足りなくなりますし、受験ではそこまでの内容を要求していません。
まとめ
以上が和文英訳問題の注意点となります。上記の点に注意しながらも、英訳した文の1つ1つを理解して暗記していくことが、和文英訳問題を解けるようになる近道です。
重要なのは英語の知識だけではなく、問題文の解釈であるということにも注意してください。問題文をしっかりと自分の言葉で表現出来るようになれば、後は英語で表現していくだけです。