物理は理系で難関大学を目指すのであれば絶対に得意にしなくてはならない科目の一つです。
特に建築学科や機械工学系の学科を志望する場合、大学に入学してからも高校物理の内容を応用した授業が非常に多いので重要になってきます。
しかし、物理を苦手科目にしている受験生も少なくないです。得意としている人と、苦手としている人の差が極端に出るという話をよく耳にしませんか?
もっと言うと、センター試験レベルの物理は高得点を取ることが出来るけれど、早慶・国公立といった大学になると全く得点することが出来ないという事例が多いです。
今回は難関大学に合格するためには必要不可欠な物理の勉強方法について話していきたいと思います!
Contents
根本まで力学の概念を理解する
公式の意味を理解する
物理の入試問題は多くの大学で大問3つで構成されています。そして、物理の分野は力学・熱力学・波動・電磁気・原子と合計5つに分類されています。
5つに分類されていますが、実際は大問3つのうち力学分野と電磁気分野はどの大学でもほぼ間違いなく出題されます。
ではまず、力学分野はどのようにして攻略していけば良いのでしょうか?
力学で出てくる式の多くは同じ式を変形して、あたかも別の公式かのような伝え方をしていることが非常に多く、また仕事をする側を正として考える場合と、仕事をされる側を正として考える場合が教科書・参考書によって様々であり、混乱してしまう場合があると思います。
力学で本当に必要な公式は運動方程式と力学的エネルギー保存則、そして衝突の問題の場合は運動量保存則の3つだけです。(円運動・単振動の問題は別で公式が必要ですが。)
極端に言うとその3つをどのようにして活用していくかというのが物理の入試問題です。
つまりやるべきことは3つの公式を使いこなすことです。
問題集は解放暗記の様に解いていくのではなく、3つの公式の中で何が有効なのだろうか?ということを意識して進めていくようにしましょう。
苦手な人は具体例→一般化を繰り返す
3つの公式を理解するということですが、当然文字の式なので話が抽象的なものになりイメージがしにくいと思います。
実際に起こっていることを数式にして考えるのが物理という科目の性質であるのでイメージが出来ていないというのは非常に深刻な問題です。
それでは正負の関係が曖昧になってしまうという問題が発生してしまいます。
なので、具体的なイメージが出来ない場合は物理のエッセンスといった比較的難易度の低い問題集を解くことによって一般化された場合のイメージをつかむようにしましょう。
そういった問題集は図が乗っている場合が多いのでイメージがしやすくなると思います。
自分でも図を描いて理解を深めるようにしていきましょう。
ただ、あくまでも一般的なイメージを持つことが目的なので問題を解けるようにすることを目的としないようにしてください。
波動・熱力学は解法暗記
波動の問題でも図で考える
音波は実際には目に見えないですがそういったものこそ図を描いてイメージできるようにしていきましょう。
波動の問題はそこまでバリエーションが多いわけではなく、ある程度パターン化されているので、力学とは反対に解放暗記することを意識して積極的に解いていって下さい。
この時に注意することですが、決して参考書の解説を丸暗記しないで下さい!
物理は人によって系のとらえ方に違いがあるので、著者によって解答の手順が異なります。自分の中での考え方を確立させて解かないと解説を読んでも符号などの部分でつまずいてしまうので注意しましょう。
熱力学は公式を暗記しない
公式を丸暗記してしまうと最も苦戦する分野が熱力学です。
容器やピストン内を中心に考えるのか、外の大気を中心として考えるのかで符号が真逆になってしまいます。
運動方程式と気体の状態方程式だけでほとんどの問題を解くことが出来るので、特に化学を勉強している人にとっては非常に勉強しやすい分野だと思います。
こちらも図を描いてイメージすることを意識して問題を解いていきましょう。
電磁気も最後までやりきる
必ず自分で回路を書き直す
力学の次に頻出分野である電磁気ですが順番的に最後に学ぶ分野なので十分に勉強ができないまま入試本番が迫ってしまう場合が多いです。なので大きく差がつく分野となります。
入試問題ではわざと回路を複雑に書いて出題してくることも多いので一度自分で回路を書き直してから問題に取り組むようにしましょう。
ただ、基本的な勉強方法は力学分野と同じです。
なので重要公式を正しく理解してそれを使いこなすことを意識して勉強しましょう。
交流が合否を分けるかも?!
受験生の多くが苦手とする交流の分野ですが、パターンを憶えて解いていくだけなので難しくはありません。
ではなぜ多くの受験生が苦手意識を持つのでしょうか?
それは順番的に最後に勉強する範囲であるという点と、入試においてそこまで重要な分野ではないので後回しにしてしまいがちという2点が考えられます。
逆を言えば交流分野を攻略してしまえば、出題された場合は非常に有利な状態であるということです。
理科が1科目の東京理科大学等の大学でも物理受験をする受験生は特に対策を忘れないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
物理という科目は公式の理解度を聞いてくる科目です。
問題演習数にこだわるのではなく、一問を深く理解することを心がけて勉強するようにしましょう。