理系が数学で一番最後にやるのが数Ⅲと呼ばれる分野です。
複素数や微分積分などが範囲です。
数Ⅲ、特に微積は入試では頻出分野であり、その難しさから多くの生徒が苦労します。
今回はそんな数Ⅲについて、学校の勉強法から入試の対策について書いていきます。
Contents
大学の試験科目をチェックしよう
数Ⅲの勉強をする前に、最初にチェックするべきことがあります。
それは、自分の第一志望の大学が数Ⅲを使うかどうかです。
数Ⅲは難関大学では必須ですが、学部や志望するレベルによっては必要ない場合もあります。
必ずチェックするようにしましょう。
よくあるのが、夏休みまで数Ⅲを使う大学を志望していたが、学力などを考えて志望校を変更した結果、数Ⅲがいらなくなったというパターンです。
勉強していたことを全く使わないことは時間が限定されている受験生には大きな痛手です。
志望校を決める、考えている人はこのことをよく頭にいれておきましょう。
数学は基礎が大事
数Ⅲをやる上で気をつけることがもう一つあります。
それはIAIIBがわからないと数Ⅲも理解できないということです。
数学は基礎から積み上げていく科目です。学校で数Ⅲやっているけどイマイチよくわからない‥という人は今一度IAIIBから復習してみましょう。
早めに勉強しよう
次に、授業についてです。
数Ⅲは数学の一番最後の範囲なので、勉強を始めるのも終わらせるのも遅くなりがちです。
また、内容も難しいため理解するのも時間がかかります。
早めに早めに対策しないと時間がなくて数Ⅲがない大学を志望校にせざるをえなくなります。
数Ⅲは簡単ではありませんが考え方を理解して基本的な問題を解いていけばできるようになります。
そのための時間を確保するためにも高2のうちから始めるのがいいでしょう。
点数の稼ぎ場所
ここまで数Ⅲの大変な面を多く書いてきましたが、良い面もたくさんあります。
まず、難関大の入試では30%くらいが数Ⅲの問題です。
基本的に1問か2問は出題されます。つまり数Ⅲができると入試でも点数が取りやすくなります。
数Ⅲは解けるようになるまでが大変ですが問題のパターンも限定されており、演習すれば確実に解けるようになる分野です。
見た感じでは難しくても解いていくと典型的な問題の応用というのが多いからです。
入試でよく出題されて対策すれば確実に点数が取れる分野を勉強しないのはもったいないです。
そのためにも上にも書いたように早めの対策がポイントです。なかなか問題が解けなくても諦めずに勉強を続けるとできるようになりますよ。
また、数Ⅲは差がつきやすい分野です。
多くの受験生が苦手にしやすいので数Ⅲができるかできないかで点数が大きく変わってきます。
1点2点を争う入試において数Ⅲの得点は重い意味を持っています。
数IIBの方が簡単そうですが、発想力がないと解けない問題もあり、数Ⅲより難しい側面もあるのです。
計算力を身につける
数学では計算力は重要ですが、数Ⅲでは特に早く正確に計算できることが求められます。
積分では立式しても置換したり、値を代入したりなど計算することが多く、式は合っているのに答えにたどり着けないない‥ということもよくあります。
また、答えが出ても時間がかかりすぎると他の問題まで手がまわらなくなってしまいます。
解き方がわかっているのに正解できないのはもったいないです。
計算ミスを減らすための工夫はもちろん、普段から問題を解いて計算に慣れておきましょう。
分野別の対策
では、分野別に簡単な説明とそのポイントを書いていきます。
二次曲線
放物線や楕円、双曲線などを勉強します。定義を丁寧におさえましょう。
図形の問題なのでその特徴を使うと簡単に解けることが多いです。
計算するだけではなく、うまく計算する方法はないかなと考えてみてください。
媒介変数表示を使うことが多いのも要チェックです。
複素数平面
複素数を座標平面と対応させることで扱いやすくすることができるようになります。
その便利さや考え方を勉強します。
絶対値など複素数独特の式変形が多くあるので問題を解いて慣れるようにしましょう。
また、同じ問題でも解放が複数あったり、ベクトルなどと絡んできたりするので勉強の時はその点を注意すると良いでしょう。
極限
微分積分の基礎になっている微小事項を扱うための極限について学習します。
他の分野に絡んで出題されやすいです。
eなどの定義は忘れやいので復習しておきましょう。
微分
数IIBの微分に加え、積の微分や合成関数の微分、商の微分、三角関数の微分などを勉強します。
計算ミスしやすい分野なので早く正確にできるように練習しましょう。
積分
積分のやり方を勉強します。
と言っても微分ほど簡単ではなく、部分積分や置換積分解いった様々なやり方をマスターする必要があります。
計算量も多いので、何度も繰り返し問題を解いてできるようになりましょう。
オススメの参考書
青チャート
使う人が一番多い参考書です。解法パターンの暗記や学校の勉強でわからなかった時の確認にも使えたり、非常に便利です。
地方の大学から東大を受験する人まで幅広く多くの人が使用しています。
一対一
東大や京大を始めとした難関大志望の人に人気な参考書です。
多くの場合、青チャートを一通り終わらせた後に使われます。
練習問題は難しめですがきちんとやると本当に力がつく参考書です。
1対1対応の演習/数学3 微積分編 (大学への数学 1対1シリーズ)
1対1対応の演習/数学3 曲線・複素数編 (1対1シリーズ)
まとめ
数Ⅲの勉強方法を書いてきましたがいかがでしたか?
多くの人が苦労する分野ですが、得意にできれば第一志望合格もかなり近づきます。
数学が苦手な人でも難しいからといって捨てるのではなく、勉強をしてみましょう。