受験生をお子さんに持つ保護者のみなさんは、大学受験においてお子さんが進学する学部のことをどのように考えていますか?
世の中では学部よりも大学の知名度が優先されている傾向もあり、医学部などの特殊な場合を除けば「学部で将来はあまり変わらない」という雰囲気もあります。
しかし実際に就職活動をすると特定の学部が有利だったり、不利だったりすることもあります。
今回はそんな学部選択のことについて、将来後悔しないための学部選択の方法をご紹介します。
受験人口と大学
まず、そもそも受験人口は今どうなっているのでしょうか。
大方、保護者のみなさんも予想されているように、減少しています。
1992年度には120万人以上が大学受験を希望したと言いますが、2014年度には72万人となり、明らかな減少となっています。
一方、大学の数は2015年には約750校あり、20年前に比べると190以上増えていると言われています。
そう考えると、子供の数は2/3に減っていながら、大学の数が4/3倍以上に増えているのですから、大学自体には進学しやすくなっています。
現代の学部選び
昔は行きたかった特定大学の学部を全て受けるケースも多かったようですが、近年はどちらかと言えば学部の系統を絞り、その中でいきたい大学を複数受験する受験生が多いと言えます。
また特定大学へのこだわりが薄くなったり、不況などの状況もあったりで、国立大学は人気・安定状態だと言えるでしょう。
ですから、一部の大学に強いこだわりがなければ、基本的には将来の方向性を考えながら、学部を軸に受験校を選択するのか一般的でしょう。
また、仮に一部の大学に強い憧れがあっても学部ごとに学ぶものは全く異なります。
例えば経済学と文学、法学では全然違いますよね。
お子さんと考えて、あまりに将来やりたいことや大学生活のイメージに合わない学部は避けることも懸命です。
志望学部の決め方
お子さんに夢があり、そのために必要な学部があればそれ以上のことはありません。
志望学部はすでに決まっているはずです。
逆に、特に将来に対するクリアーなビジョンがない場合は、「なるべく有利な学部」に進むことになるでしょう。
有利だというのは、就職や留学、大学院への進学などです。
直近では、震災や東京オリンピックの予定もあり、建設関係の業界では常に人手不足です。
地方の工業大学でも土木系の学生は就職が固いような状況です。
一方、首都圏の大手企業では学部別の資格よりも、英語や学生時代の経験など、学部に依らないジェネラルな力を要求しています。(であれば、融通が利いて大学の授業以外にも、自由に課外活動ができる場所が良いですね。)
すなわち、何かに付けて有利な、お得なものを求めるならば、なんとなくでも構わないので、お子さん自身が将来に対するイメージを持つ必要があるのです。
まとめ
いかがでしたか?
大学受験は大学に入るイメージが強いかも知れませんが、実際には受験生自身のやりたいことに基づいて、勉強の方向性を決める(=学部に入る)というのが現実です。
ご家庭でもいろいろなお話しをして、お子さんの意思決定のサポートをしてあげましょう。
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