みなさんは目標点をどのように決めているでしょうか。
何となく高い点数をとればとか、目標点を決めないまま合格する結果が出ればとか、その様に考えてはいないでしょうか?
圧倒的な実力や先が見えない中でモチベーションを保ち続けられる人ならそれでも何も問題はありません。ですが、受験生は受験本番まで少ない時間の中で、モチベーションを維持しつつも、成績を上げなくてはなりません。
着実に力をつけるためには正しい目標を定め、目標に向けて努力することが一番です。一方で、目標の決め方を間違えてしまうと努力の方向性が違ってしまい成績向上につながりません。成績が上がらないとモチベーションも維持できません。ここでは成績向上につながる正しい目標の決め方を伝授します。
まず模試で現状把握
目標(ゴール)を決めるためには、まず現状(スタート)を把握しましょう。
現状把握には直近のセンター試験模試の結果を用いるのが望ましいです。模試が無いなら各予備校のセンター試験の予想問題集を利用しましょう。
これは模試を用いて継続的に「目標設定→努力→検証→目標再設定→・・・」というサイクルを回すことができるからです。
模試や予想問題集の結果が用意できない場合は、自分が学んだ分野のうちどの分野ができるか、できないかを判断基準にしてもよいかもしれません。
例えば数学でいままでに10の単元を学習し、自信がある単元が5つであれば、現状数学の達成度を50%となります。
ただし模試などの点数と異なり客観性に欠ける数字になってしまうので正しく現状把握はできません。
次に具体的に目標を設定
今回のメインである目標設定です。
目標設定にはいくつかやり方がありますが大事なのはその目標とする点数に理由があることです。
「なんとなく5割」といった風に理由があいまいで設定した目標が、今後の勉強につながらないという点において一番無意味です。
また、目標点は具体的に点数で設定するのが良いです。
「前回を超える」という考え方は非常に曖昧です。毎回毎回前回と同じくらいの点数をとれるなら意味はあるとは思いますが、そこまで毎回と言えるほど同じレベルの問題は解かないはずです。
目標よりも点数で目標を定めることにより、その後のアクションが具体的になり勉強が点数につながりやすいです。
メジャーな設定方法が、受験本番から逆算して目標点を設定する方法です。
現役合格にこだわるとすれば受験には期限が存在します。
期限内、すなわち受験本番に合格点をとるために、今の時期には何点取れていれば良いのか逆算を行い目標にします。
逆算を行うといっても、点数は必ずしも勉強時間に比例して伸びるというわけではないですので、簡単に目標点を定められません。
ここで考えるべきことが自分の勉強計画です。
国立上位を狙う受験生が、夏休み後半に行うセンター模試の目標点設定の仕方を例にとってみましょう。
①ある受験生が9月から国立の過去問演習を始めたいと計画している場合、この模試での目標点数は8割以上と考えるべきです。
なぜならば国立の過去問に手が出るレベルの基礎力(=センター試験の点数)が必要になるからです。
②一方で、この受験生が9月以降も基礎力を高め過去問は11月から始めたいと考えている場合、今回の模試で8割の点数を目標にするのは高すぎる可能性があります。
目標設定において「この時期にこの点数を取るべき」といった絶対的な解は存在しません。もちろん世には様々なデータがありますので、それらを参考にしたり、もしくは自身の勉強計画に基づき設定したりするのも良いです。いずれにしても、あいまいな目標設定は避け、根拠のある目標にしましょう。
最後に目標点の検証を実施
始めに行った現状把握と照らし合わせ、目標点は現実に根差したものであるか検証してみましょう。
現実離れした目標はモチベーションが上がらず努力の方向性も定まりません。一方で、簡単に達成できてしまう目標は自身の成長スピードを緩める原因になります。
目標点はどこかよく見る場所に書き留めたり掲示したりするとなお良いです。
通過儀礼としてとりあえず目標を立てて終わりにするのではなく、常にその目標点を念頭に努力することをオススメします。
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