今回は参考書『日本史論述問題集』の使い方を紹介します。
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本書の特徴
大きく以下の2つの特徴があります。
本書の特徴
- 記述式の問題集なので二次試験対策用問題集
- 文字数は50~120字で過去問や大学別対策の導入
- 基礎、標準、応用と難易度別問題
- 教科書『詳説日本史』『新日本史』から本文を引用していて、参考書内の解答の指針と合わせて読むことが可能
- 問題は年代順になっており、それぞれの問題に解答の指針と教科書での記述、解答が記載
※志望する大学の記述式試験の文字の大小にかかわらずこの参考書は良い導入
※記述式の文字数が多い大学を志望する場合、この参考書を踏み台にしてステップアップ
※基礎問題だからと言って、類題で標準、応用が記載されはいないので、レベルが違うからと言って他のレベルの問題を選ぶことが出来ない
本書の構成
- 1つのテーマが見開きの2ページで勉強可能
- 解答スペースはマス目付きであり、書き込み可能
- 参考書の記述部分と教科書の引用部分は色分け済みで区別しやすい
- 解答も記載されているので、実際に解く場合は解答を隠す必要
参考書の記述で問題を解説しながら、教科書の該当部分も読める構成となっています。そのため、問題に対する理解だけではなく、教科書の理解にも役立つので分かりやすいと言えます。
上述の通り、この参考書は教科書『詳説日本史』『新日本史』の記述を引用しています。
記述式の参考書では教科書を熟読する旨が書かれていることが多いですが、勉強する際にどこを集中的に読めば分かるか判断できるものはありません。
学校の授業がある以上、教科書をないがしろにはできません。その点でオリジナリティがあると言えます。
本書の使い方
この参考書の使い方は、この参考書を自分用の参考書に変えるということです。
この参考書の構成は1つの問題が見開き2ページで扱われています。あるテーマを問題から解答までを見開きで見られるので、ページをめくってあっちにいったりこっちにいたっりをする必要が無いということです。
そのため、そのページ内に情報をつけ足したりすれば、あるテーマでよりまとまった情報を理解し覚えることが可能です。二次試験対策のための導入用の参考書として使うのが効果的と言えます。
記述式の前の勉強
センター試験で7割位取れる程度には知識のインプット・アウトプットが必要です。
記述式の勉強に入るのは、ある程度日本史の知識がインプットされている必要があります。
そのある程度は、最低でもセンター試験で7割とれるくらいと考えてください。
それ以前で記述式の勉強に取り組んでしまうと、勉強の効率としては非常に悪くなります。
例えば、答案を作成して、解答を読んでいる時に、その説明内容が分からないと勉強になりません。
記述式に必要な能力
記述式には、日本史の知識に加えて問題を読み解く力、文字数に収まるようにまとめる力などが必要です。
記述式の問題を解けばわかると思いますが、正直記述式は非常に難しいです。
その理由として、インプットした知識を問題の要求に応じて必要な分だけ、時間内に記述する。これは日本史の知識だけがあれば出来るわけではなく、問題を読み解く力、文字数に収まるようにまとめる力などが必要とされます。
日本史の用語を単語の羅列の様に書いてしまい文として意味をなさないような解答が多くなります。
記述式の勉強開始
本書の使い方として、解答の指針を参考にして答案を作成することが推奨されています。
新しい勉強の取り組みはじめなので、解答の指針や教科書などを参考にして答案を作成することも必要な方法だと思います。
また、それらを参考にせずに答案を作成しても構いませんが、あまりにも何も書けない場合、参考にして答案を作成しましょう。
解答の作成場所としてノートがありますが、ノートでは文字の管理が難しくなります。実際の答案用紙と縦横で異なってしまいますが、原稿用紙を使うというのも1つの手です。
ここで推奨したいのは、本書に答案を直接書き込むということです。参考書内の答案スペースはマス目になっていて、文字数の管理がしやすくなっています。
直接書き込むと、参考書の記述、教科書の引用部分、解答と自分の答案の関連が見やすくなります。
答案を修正するための余白自体が問題によっては狭くなっていますが、それでも参考書内のもともとの記述がどこに関連するのかが見開き状態で見やすくなっています。
書き込み式の勉強
解答例を基に自分の答案を修正しましょう。
その際に、参考書内の重要な部分に線を引いたり、説明が足りないと思う部分は教科書を読んだりして補足事項を参考書内に書き込んでしまいましょう。
記述式の答案で勉強開始の段階でなかなか良い答案が出来ないのは当然です。
間違った部分の原因を突き止めましょう。
間違いの原因が、知識不足なのか、知識はあるけどうまく表現が出来なかったのかで復習の対応方法も変わります。
また、問題の研究もする必要があります。問題文の要求をしっかりと理解し、何を記述する必要があるのか要素を確認する必要があります。必要な要素をメモ書きしておくと復習の際に必ず役に立ちます。
復習の方法
自分の答案を修正して、参考書内の重要な箇所に下線を引いたり、メモを加えたりしました。これで自分用の参考書になりました。
その結果、復習の仕方は2つになります。
どちらにしても、原稿用紙など文字数が分かりやすい用紙に答案を記述する必要があります。
1つは、単純に一度解いた問題をもう一度解きなおすということです。
その場合、問題文以外の部分は隠してしまわないと大量のヒントが見られますので注意が必要です。
もう1つは、問題の要求を理解するために必要なメモを参考にしてもう一度問題を解きなおすということです。
用語が与えられた論述問題がありますが、自分でこの形式を演出してしまうということです。用語だけ知っていても、その用語の説明や用語間の出来事の関連性を知っているかどうかを確認できる方法です。
この方法で少なくとも2周は復習をしてください。そこから、大学別の試験対策へと移行してください。
学習ペース
直前期ではない場合、1日に1題位解いていくと良いでしょう。
復習も含めると結構時間がかかるので、勉強する場合は他の科目との兼ね合いをうまく考えてください。
論述がどのようなものか慣れるために、なるべく早く終わらせてしまいましょう。
まとめ
論述の問題は科目に限らず難しいですが、しっかりと対策をすることで得点をすることができます。日本史論述問題集を論述の導入の参考書として、しっかりと取り組んでください。