高校生のみなさんにとって、大学受験に関する大きな悩みといえば、「何時間勉強すれば良いのか?」ということでしょう。
学校や塾の先生や、先輩、友達の話を聞いていると、「1日15時間勉強した」などという猛者がいたり、「1日3時間で東大に合格した」などという耳を疑うような体験談まである始末。錯綜する情報はみなさんを悩ませるばかりです。
そこで、本日は大学受験において、リアルに必要な勉強時間を明らかにしていこうと思います。
算定の前提
まず、受験勉強に必要な時間を算出する際に、重要となるのが、科目数、難易度、現在の学力です。
科目数や難易度が上がるほど、要する時間をは増加しますし、逆に既に高い学力を持っていれば、必要な時間は圧縮されます。
ここでは、「これから受験勉強をゼロから始めて何時間かかるか」を出す為に、高校1年生の冒頭、つまり中学卒業レベルの学力を前提にします。かつ、これから3年間はある程度真面目に高校の授業を履修していることとしましょう。もちろん3年間ずっと予習復習を欠かさず、宿題をきちんとやるというような、模範的な生徒は前提としません。
一方、難易度は難関大学ということで、上位・難関私立大学を基準にしようと思います。目安としては、早稲田・慶應からMARCHといったところです。
代表的科目「英語」の試算
まず、英語を考えてみましょう。他の教科は英語の試算を元に類推していきます。
英語の場合、平均的なセンター試験の得点は5割から6割であると言われています。確かに過去のデータを見れば、その通りです。
すなわち、大学進学を希望する人の平均点は半分程度、ということになります。
もちろん彼ら、彼女らの多くは、試験対策をして臨んでいますから、学校の勉強だけでこの点数が取れるわけではないでしょう。
基本的には、対策を何もしなかった場合、望める得点は3割から4割程度と言われています。
では、そこから難関大学合格ラインである8割以上を取るためにどんな対策をが必要なのでしょうか。
まず単語、熟語、文法といった基礎知識の習得が必要です。市販の参考書で学習する場合、覚えるべきことが5000項目程度あり、そのうちの7割程度は新たに暗記が必要でしょうから、3500項目の暗記が必要です。
これだけでも、おおよそ200から300時間程度を要します。
次に読解や問題形式別の対策をしなければなりません。
これも数十分の演習を数十回から100回以上繰り返しますので、100時間程度は必要です。
最後に過去問や大学別の対策が必要です。
センター試験を含め3校受験する場合でも、10年分を3パターン、答え合わせや復習含めてやるので、やはり100時間以上は必要です。
以上の通り、英語だけでも500時間程度の対策が必要ですね。
他の科目は・・・
一般的に、負荷の度合いとしては、
英語:数学:他の科目=3:2:1〜2と言われています。
よって、数学や他の科目も勉強することを踏まえると、合計1000〜1500時間は\必要であるということになります。
1500時間の受験勉強のイメージは?
1年間300日勉強すると考えると、1日5時間です。もちろん、学校の授業や塾の講義を聞いている時間は含みません。
1日の隙間時間をうまく使って、かつ夏休みや冬休みなどの長期休暇をフル活用すれば、やってできない量ではないはずです。
ただし、ずっとサボってしまったり、ボーッとしていて身にならない時間が続けば、それだけドンドン不利な状況になってしまいます。
1日5時間はなかなか難しいかもしれませんが、逆にそれだけやれば確実に点数が取れるということですので、一歩一歩前進していきましょう!
関連記事
上手に勉強計画を立てて受験を乗り切るコツ
目標点の決め方
入試本番までを逆算し、合格への道筋を描くために知っておきたい「受験の必勝パターン」