センター試験や二次試験でも出題される漢文ですが、勉強しようといざ参考書を探しに行くと現代文に比べて数が少ないことが分かります。参考書の数が多い中で自分に合うものを選ぶのも大変ですが、数が少ない中で選ぶのも大変です。
その様な状況で、どんな参考書を選び、どんな勉強をすればいいのかを説明していきます。
Contents
基本的な漢文勉強法
最初の参考書
『必携新明説漢文 句法と語彙を一緒に学ぶ』
おそらく高校で使っている漢文の副読本はこの様なものだと思います。基本的な句法と語彙を学ぶことが目的なので、学校で使っているものがベストです。
これ以外の参考書としては、『基礎からのジャンプアップノート漢文句法・演習ドリル 』があります。基本的な部分を理解していないと、問題が難しくなった時に対応ができなくなります。
覚える内容
語彙については、漢字の読みや意味はもちろん書き下す際にも注意すべき点がいくつかありますので覚えてください。
句法については読み方、書き下し文、意味と覚えることが多いです。同じ意味でも漢字が変わることがあるので注意が必要となります。
基本参考書の勉強方法
漢文の勉強方法は英語と似ています。英語の単語・文法にあたるものが、語彙・句法となります。つまり、これら「語彙・句法」を覚えなければろくに内容を理解できないということになります。
具体的な勉強方法としては、ひたすら地味です。
「理解→暗記→練習」のこのサイクルをひたすら繰り返して、出来ないことを出来るようにしていくだけとなります。
このサイクルを説明していくと、「理解」は参考書の内容を1度で理解しようとしても難しい部分があります。そのため、理解出来ない部分には、印を付けておき復習する際の重点箇所としての目安としましょう。
「暗記」は理解した内容を覚えるというそのままの意味です。内容を理解はしても暗記しなければ、問題を解くのが遅くなるか、問題が解けなくなります。
「練習」は「理解」「暗記」の内容を問題練習でひたすら確認していくことです。「練習」で解けなかった問題には必ず印を付けて、重点的に復習をするようにしましょう。
大事なのは、インプット=理解・暗記だけではなくアウトプット=練習も必ず行うということです。
教科書・参考書を読んでいると勉強した気にはなれますが、勉強の目的は試験で点数を取ることです。そのためには、問題練習を行って何が出来るか出来ないかをしっかりと見極める必要があります。
実践練習:センター試験過去問
Q:なぜセンター試験の過去問を使うのか?
A1:漢文を勉強するのであれば、センター試験を受けるだろうから。
基本的な参考書の後に、問題練習用に何か1冊挟むのも良いと思いますが、他の科目に比べて参考書・問題集の数が多くはありません。
レベルに関しても、基本的なものであれば既に手を付けていますし、高難易度であればセンター試験レベルをすっ飛ばしてするものでもありません。
そこで、漢文を勉強するのであれば、センター試験で使うことも確定的だと思います。そのため、1冊問題集を挟むよりも、そのままセンター試験の過去問に移行する方が時間の短縮にもなります。また、センター試験の漢文は比較的クセがなく読みやすい文章なので初めての実践練習に向いています。
A2:問題集としての値段が安いから。
赤本にしろ黒本にしろ、辞書みたいな厚さで約1000円となっています。それも漢文のみだけではなく、現代文、古文の問題も収録されていての値段です。
センター試験を使った具体的な勉強方法
「センター試験過去問研究 国語」いわゆる、センター試験の赤本であれば25か年27回分の過去問が収録されています。
流れはシンプルで、「解く→解答・解説確認→解きなおす」となります。
「解く」は言葉そのままで、問題演習なのでそもそも問題を解かないと始まりません。解く際に重要なのが時間感覚を持つということです。実際の試験では10分ほどで解くことになりますが、慣れていない内は最大20分を目安にして解くようにしましょう。
「解答・解説確認」はかなり重要です。独学で勉強するのであれば、ここで自分の分からない部分をしっかりと「理解→暗記」出来ないと、「練習」には繋がりません。1つ1つ解説の内容を理解していくことで、着実に自分の知識にしていく必要があります。
また、初めて解いた時に間違えた部分や不安な部分にしっかりと印を付けておくことが大事です。
「解きなおす」は復習です。1週間以内に再度解きなおすことが望ましいです。「解答・解説確認」で間違えた部分の内容を理解できていれば初回よりも得点は上がるはずです。
この後にも、「解答・解説確認」のステップは入り、間違えた部分や不安な部分に印を付けて、次の「解きなおし」時に解けるようにします。
まとめ
どの科目でもそうですが、「理解→暗記→練習」のサイクルが非常に重要です。
漢文の基本的な勉強は学校で使う参考書があれば事足ります。基本的な部分の勉強で新しく参考書を買うにしても、基礎のきの字から教えるような内容のもので十分となります。
また、その参考書を理解・暗記した後は、センター試験の過去問演習に入ることをお勧めします。