ひとえに進学高と言っても様々な高校があります。東大・京大・早稲田・慶應といった難関大学に多く進む高校を進学校という場合もありますし、ほとんどすべての生徒が大学進学をするから進学校と呼ぶ場合など、色々な定義の仕方があります。
何をもって進学校と呼ぶのかは難しいですが、いずれにしても私立の進学校と公立の進学校とで受験指導が大きく異なります。
今回は、大学受験をする上でどのように学校を活用していくべきなのか?ということを考えてみましょう。
私立の進学校は校風によって決める
授業の進度が早い
私立の進学校の特徴は公立高校と比較して授業の進むペースが速いということです。公立高校は、理科や社会は特に高校3年生の10月~11月ごろにすべての範囲が終了する学校がほとんどですが、
私立高校は遅くとも高校3年生の1学期、早ければ高校2年生の間にすべての範囲が終了します。
特に中高一貫の私立進学高校はその傾向が強く、高校3年生になると授業内容や定期テストの問題も入試問題集や実際の過去問などを使うことが非常に多くなってきます。
インプットを早期終了させて、最後の1年間はアウトプットに専念することで過去問演習を十分に行えるようにさせたいという方針が学校の中であるのでしょう。
では、私立進学校に通っている場合は予備校等には頼らずに学校の勉強をとにかく頑張っていれば良いのかというと、必ずしもそうとは言えません。
むしろそうでない場合の方が多いですよ。
学校の厳しさをもとに判断する
私立の進学校の指導方針は大きく分けて2つのパターンに分かれます。
非常に多くの課題を課し講習や補習授業も頻繁に行う学校と、そういった指導は無くどちらかというと放任な学校に分類することが出来ます。
厳しい高校の場合は自習室目的で活用する場合や、特定の苦手科目を重点的に勉強する場合は良いですが、基本的に予備校中心で勉強をするのは出来る限り避けるようにしましょう。
そういった学校の先生達は熱心な人も多く、質問にいけば親身になって答えてくれます。
予備校は学校の授業が全く分からなくなってしまった場合に限定して、基本は学校の勉強を一生懸命やってください。そうしないと、学校の勉強との両立をすることが出来なくなってしまい、どちらかを無駄にすることになってしまいます。
ただ、当たり前ですが自分の主観で通っている高校が厳しいのかそうでないのかという判断をするのはやめましょう。他校の友達からの情報や、それこそ予備校のスタッフに聞いてみるといいかもしれませんよ。
あまり厳しくない高校の場合は、授業ペースと生徒の学習量が釣り合わなくなってしまい、同じ学校内でも、ついていける生徒とそうでない生徒で非常に大きな学力の格差が生じます。
上位にいる生徒は意欲的に勉強するので予備校に通うかどうかということは大きな問題なく、どちらにしても勉強をします。
それ以外の生徒は基本的に全員予備校に通うことをおすすめします。ハイスピードな授業についていくことの出来る生徒は一握りで、一度サボってしまうと特に数学などの理系科目は追いつくことは出来ません。
「校内順位は平均を超えているから大丈夫」
という考えを捨てましょう。繰り返しになりますがハイスピードな授業についていけるのは一握りであり、校内順位を見て安心することが出来るのはせいぜい上位20%ほどです。
ほとんどの場合は1・2年生のうちの勉強は全範囲を軽く学んだ程度であり、3年生になったら多くを忘れてしまっています。そんな状態で入試問題演習をしても意味がないので注意しましょう。
公立はとにかく進むのが遅い!
公立の進学高は私立の様にパターン分けされません。全員予備校に通うことを強くおすすめします。
公立高校は先ほども少し話しましたが授業のスピードが非常に遅いです。私立の進学校の生徒が高校3年生の1年間を演習にあてているということは、公立高校の生徒からすると1年間浪人しているということとほぼ同じことになります。
そこまで大きな差がある中で現役で第一志望に合格することは非常に難しいということが分かってもらえたと思います。そのような環境から合格するには学校のペースよりも先取りで勉強していくしか方法がありません。
そして、学校の授業も定期テストも私立の高校に比べれば非常に楽な設定になっています。
よほど特殊な場合ではない限り予備校に通って予備校中心の勉強をするようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
当たり前ですが、高校の先生たちは学校の勉強をしていれば大丈夫と言ってきます。
今回の私の話は「そういった場合が多い」ということであり、もちろん例外も数多くあると思います。
大切なのは明確な理由をもって選択することです。盲目的に学校を信じたり、予備校に通っていては効率的な勉強が出来ません。
学校と予備校をうまく併用して受験勉強を乗り切りましょう!