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広島大学自由英作文の1問目の傾向
広島大学の入学試験では自由英作文が2題出題されます。その内、1題はグラフ・図表の読み取り問題であることが多いです。ここ最近ですと、2007年と2009年にグラフ・図表読み取りではない問題が出ましたが、近年は読み取り問題となっています。
グラフ・図表の読み取り問題についての説明
設問として多いのは、
・内容説明
・内容説明+その根拠(=自分の意見)
となります。
問題によっては、根拠(=自分の意見)を記述する必要がないこともありますので、よくよく問題を読んで解答する必要があります。
問題の解き方
この問題を解くための方法は大きく2つあります。
・大きな特徴を捉える
・比率・数字の表現を覚える
大きな特徴を捉える
設問文内に、「表(グラフ)からわかること」、「特徴」などと割と漠然とした文言が含まれることもありますが、年代によっては「指定したポイントを盛り込んで」、「グラフからわかる性別や世代による違い」、「比較して顕著な変化を3つあげ、その変化の原因と考えられること」などの文言が含まれる場合もあります。
設問内の文言が具体的になればなるほど、問題を解きやすくなると思います。ですが、過去問以外で類題演習をする場合、なるべく「表(グラフ)からわかること」、「特徴」などの問題を解いて自分で読み取る力をつけていた方が良いでしょう。
特徴を読み取る時の注意点は、大きく違っている部分を探すということです。
特徴を読み取る問題でありがちなミスは、大きな特徴ではない些細な数字の変化を答えとすることです。この部分はグラフ・図表の内容としては正しいのですが、記述しても解答としては意味がありません。
また、2つの年度を比較する必要がある問題もあります。この様な問題では、単年での特徴を述べるのではなく、その要素が年度間同士を比較して、どのように変化しているのかを記述する必要があります。
読み取った内容の表現の仕方
グラフ・図表に記載されている数値は、率か数かのどちらかで表記されています。そのため、それらを英語で表現することが出来ると、解答を作成する際に楽になります。
率の表現
The percentage of~
率を意味する単語は他にもありますが、「The percentage of~」を使って説明するのが一番シンプルと言えます。
他の表現を紹介すれば、rate, ratio, proportionもあります。
・rateもthe rate of~も使えますが、the unemployment rateやthe birth rateなどの表現で使う方が良いでしょう。
・ratioもthe ratio of~としますが、これはthe ratio of A to Bなどの2つを比較する際に使います。
・proportionもratio同様です。the proportion of A to Bなどの形で使うことになります。
上記のthe rate of~、the ratio of~、the proportion of~をthe percentage of~と同一で使っても減点されることはないかもしれませんが、「The percentage of~」の表現を覚えましょう。
率の主語 | 多い | 少ない | 増える | 減る |
The percentage of | high, large | small, low | increase, rise, go up | decrease, fall,
go down |
※主語は単数扱いとなります
percentageはpercentと間違えやすいので注意が必要です。percentは単位として使うものなので、上記の様には使うことが出来ません。
Aの割合がBよりも多い
グラフや表の問題では、年度間の比較をする必要がある場合があります。例えば、1950年の数値Aと2000年の数値Bを比較するなどです。
The percentage of A is larger than that of B.
といった、表現となります。
この表現の際には、比較に使う形容詞を間違わないのも重要ですが、比較される側のthe percentageをthatと言い換えることが出来るのも重要です。
数の表現
The number of 複数形~
※単数扱いの主語
「~の数は」という表現をする場合、上記の様な言い方になります。この場合、主語は単数扱いとなります。
似たような表現で「a number of~:たくさんの~」は複数形扱いとなりますので、注意してください。
数の主語 | 多い | 少ない | 増える | 減る |
The number of 複数形~ | high, large | small, low | increase, rise, go up | decrease, fall,
go down |
Aの数がBよりも多い
The number of A is larger than that of B
→グラフを読み取った結果、それを表現する段階でミスをすると減点の嵐となります。読み取ろうとした内容が正確でも、表現が不正確では伝わりません。
「人が増える、減る」という表現の注意点
「人が増える、減る」といった表現を非常に間違いやすいです。英語では「人が増える」=「人の数が増える」となります。「人が減る」=「人の数が減る」となります。増えるのは人の「数」であることに注意しましょう。
The number of people increases. =人が増える
The number of people decreases. =人が減る
「~な人の数・割合が増えた」という表現の注意点
The number of people who~increased.
The percentage of people who~increased.
上記の例の様に関係代名詞を使って、「~な」の部分を表現することが出来ます。勿論、分詞を使ったり、他の表現を使ったりすることも出来ます。
しかし、受験である程度傾向の見える問題に対しては、受験生の側も型を作ってそれに当てはめる方が解答しやすいと考えています。
「~から増えた、減った」という表現の注意点
「~から」というとfromやsinceが思い浮かぶと思います。この2つは用法が異なりますので、使用に際しては注意が必要となります。
fromの使い方
fromはある時点からの期間の始まりを表します。そして、時制は過去、現在、未来のどれに対してでも使用可能です。
例:The number of students studying abroad increased from 2000 to 2009.
sinceの使い方
sinceは完了形で使われるように、過去のある時点からのことを表現するために使います。完了形ではにない文脈で使うと、「~なので」という理由を表す単語となります。
例:The number of students studying abroad has increased since 2000.
まとめ
グラフ・図表の読み取り問題は最初の内は読み取る部分を間違えたり、上手く表現が出来ない可能性があります。最初から上手く表現できる人はいないので、そこから何が正解かを学ぶ必要があります。そこで上記の情報を併用することで、より良い答案が書けるようになると思います。