受験科目で日本史論述がある人は8月辺りから対策をしないといけません。
ですが、一体どうやって勉強したら良いのか分からないとか、今の勉強方法は正しいのかという疑問を抱えている人向けに、日本史論述の勉強方法を提示します。
Contents
教科書のインプットは7割位完了
教科書を理解
論述演習をするためには、問題文を読んで何を書いたら良いのかを考えつく必要があります。
そのためには、まず教科書の内容を7割程度を目指して理解・暗記してください。そして、基本レベルの問題集を、7割位の正解率で解けるようになってください。
論述問題を解く時に、教科書などを参考するにしても、教科書の内容に対する理解が低いとうまく用語用語を繋げられませんし、論理的に書くこともできません。
そのため、まずは教科書の内容をしっかりと理解して暗記してください。繰り返し読むことで、歴史の時代の流れが理解出来るようになっていきます。
どのように理解するか
勿論、これから日本史の基本的な知識を完璧に近づけつつも、センター試験対策や論述対策をしていくことになります。
論述対策のためには、日本史用語の単純暗記ではなくて、用語の背景や原因を理解しながらの勉強になります。
教科書内の太字だけを暗記しても、その用語が何故太字として扱われているのかを理解していないと論述問題は十分に得点することが出来ません。
また、日本史で論述を選択する以上、そのような背景・原因に興味が持てないようだと勉強が非常につらくなります。
背景・原因の理解の勉強方法は、単純暗記に比べて最初は効果が出にくいかもしれませんが、論述試験を視野に入れている以上、確実に必要な勉強方法となります。
日本史論述勉強の基礎
日本史論述の勉強方法
論述対策をする場合、志望先大学の過去問を解いて、答え合わせをして、間違えた箇所や書き漏らした箇所を復習して、再度正解を書き直すという流れが一般的かと思います。
このためには、解説部分に解答のポイントなどがある問題集がほとんどですが、実際に答え合わせをしてくれる人や解答のポイントを説明してくれる人がいるほうが心強いです。
この際に重要になってくることは、1度解いた問題の解答はなるべく内容を理解して暗記してしまうことです。
その理由は、その解答というのはあるテーマに対する要約となっているからです。
類題が出た時に、解答を一から構成するのではなくて必要な部分だけを抜き出すことが可能になります。
用語からの再構成
論述問題の勉強方法として、論述の問題集で問題を解くだけではなく、ある程度関連する用語を並べて、それがどのような背景・原因で組み合わされるかを構成するような勉強をすることもできます。
具体的には、教科書内にあるページから太字をいくつか抽出します。
誰がどのような背景で何をしたかの説明を記述していきます。この方法ですと、教科書をそのまま使うこともできますし、また、要点のみ重要事項としてまとめられている参考書・問題集でも同じような使い方が可能です。
論述の問題集“考える”日本史論述 「覚える」から「理解する」へ
基礎的な知識が無いとこの問題集を解いても効果は見込めません。
ですが、基礎知識をつけた後、過去問演習の前に、この『“考える”日本史論述 「覚える」から「理解する」へ』を解いて、論述の作法を身につけましょう。
この問題集は問題が各テーマごとにわけられていて、また解答の採点基準もあるので独学でも勉強しやすいという利点があります。
志望校と論述形式が違う場合があるかもしれませんが、論述対策の基礎として取り組んでください。
通常の日本史の勉強と並行しながら、週に5題位まで解くようにしてください。
問題集の使い方
この問題集には、論述を書くためにどんなルールがあるのか、どんな思考過程が必要なのかが記載されています。そのため、少ない文字数からじっくり勉強したい人にはこの参考書は向いています。
具体的な使い方としては、自分で一度答案を書くことが非常に重要になります。自分で手を動かしてみないと、知識があったとしても出題の要求にこたえる様に解答したり、誤字脱字無く文章を書いたり、時間内に解答を作成することは難しいと気づくでしょう。
加えて、膨大な文字数書く必要がある試験もあります。大問1つで通常の試験全体の文字量を超える問題もあります。そうすると手が疲れてしまいます。
論述を実際にしてみることで、自分が何をする必要があるのかに気づくことが出来ます。
答え合わせの方法
自分の答案に対して、自分で解答解説を読み、添削をしていきます。この時に、誰が、何をしたか、どんな結果になったかを意識するとより理解が深まります。
また、解説を読んで重要事項は何かを確認し、与えられた文字数に対してどの要素があれば解答として成り立つのかを確認する必要もあります。全く分からない部分や忘れた部分は教科書に戻ってしっかりと復習をする必要があります。
知識の確認も大事ですが、論述の書き方に対する思考過程をしっかりと確認することで、問題が変わっても対処できるようになります。
過去問演習
上の問題集を週に5題ずつ解くと、2ヶ月半位で解き終わることになります。
その間に、日本史の基礎は終わり、センター試験対策も始まっていると思います。
基礎部分やセンターレベルの完成度次第ではありますが、遅くとも10月後半か11月頃には過去問演習を始めて欲しいです。
基礎やセンターレベルで培った知識と、論述問題集で慣らした作法を過去問用に変えていくことになります。
まとめ
論述対策は基礎知識がないと出来ないし、基礎知識があっても今度は基本的な論述問題で論述慣れしないと解けない問題です。
解いたらときっぱなしではなくて、間違えた箇所や不明確な箇所を教科書などで復習して、解答を再度書いてみて、なるべくその内容を理解し覚えるようにしてください。1つ1つが地道な作業になりますが、粘り強く取り組むことで道はひらけます。
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