文系受験者の場合、理系科目でも生物や地学を選択する人が多いように思います。地学は学校で授業が無くても独学でカバーできると言われている科目ですし、生物も暗記量が多いですが独学で授業内容をカバーすることが出来ます。
今回はセンター試験レベルまでの地学の独学の勉強方法を紹介していきます。
地学の科目としての特徴
地学は、「固体地球」「岩石・鉱物」「地質・地史」「大気・海洋」「宇宙」の分野からまんべんなく出題されます。
その問題も、知識問題と思考問題とに分類されます。
この内、知識問題は解けて当然な問題となります。また、思考問題は名前の通り知識だけでは解けないことが多いので、この問題をどれくらい解けるようになるかと言うのが重要です。
グラフや図に関連した問題も出るので、教科書や問題集に出てくるグラフ、図はしっかりと確認をしておきましょう。
独学のすすめ方
高校3年生であれば、9月からは地学の勉強を始めて欲しいと思います。用語の理解と暗記がメインの科目とは言え、他の科目の勉強との兼ね合いもあるので、遅くとも9月頃から勉強を開始して欲しいと思っています。
9月の勉強内容
9月は基礎固めの時間となります。そのため、教科書またはそれに類する参考書を読み込んで、内容を理解、暗記するための下地を作っていく必要があります。
教科書の場合、学校の授業の進度に合わせていると、試験本番に間に合わない可能性が非常に大きいです。そのため、自分でどんどん進めていく必要があります。
その際に、教科書ガイドを使うか、それとも参考書を使うかが1つの分かれ目になります。
教科書ガイドを使う場合、当然自分の教科書に合ったものを買ってください。
参考書の場合、「改訂版 センター試験 地学基礎の点数が面白いほどとれる本」を使用してください。
2週間位で教科書または参考書の内容を一周してください。「教科書と教科書ガイド」または「改訂版 センター試験 地学基礎の点数が面白いほどとれる本」で地学の内容がザっとどんな内容かを確認してください。
太字とその説明と図やグラフに注意して読んでください。
勿論この1回で全てを覚えられるはずもありません。今後、何回か読むことになるので、その都度その都度覚えたり、確認したりということになります。
10月の勉強内容
「解決! センター 地学基礎」を使用します。
この問題集の特徴は、7割確保用の問題と、9割確保用の問題が用意されていることです。
段階的に7割、9割と問題を解くことが出来るので勉強しやすいと言えるでしょう。問題の解説も詳しくなっているので、独学にも向いています。
更に、地学に興味をもてるようなコラムも掲載しているのも特徴です。
この問題集を、最低2回は解いてください。その際に、解説を読んで分からない部分やあまり自信がないという部分は教科書や「地学基礎の点数が面白いほどとれる本」に戻って確認をしてください。
また、答え合わせをする時に、以下の最低4種類の印をつけて、自分の理解度を確認してください。
〇=しっかりと理解した上で正解
△=ケアレスミス
×=知識が無くて不正解
✓=ヤマカンで正解
勉強期間が短いので、自分の理解度を正確に把握していないと、非常に効率が悪い勉強方法となってしまいます。非効率は不合格に繋がりますので、注意して勉強してください。
11月の勉強内容
「きめる!センター地学基礎」を使用します。
10月までの基礎固めで、大分地学の知識はついてきていると思います。その状態で、後は完成度を高めていくだけです。
11月中は「きめる!センター地学基礎」を最低2回ほど取り組んでください。その後に、センター試験予想問題集や過去問で今までつけた知識が身になっているかを確認していきます。
12月以降の勉強内容
12月以降の勉強内容は過去問、予想問題集の使い方とも言い換えることが出来ます。過去問は早い段階から手を付けても良いのですが、11月まで基礎固めと解法理解をしっかりとして、12月以降は実践レベルの演習と出来ない部分の確認となります。
用語理解と暗記中心の科目となるので、ある程度知識が無い状態で過去問を解いても何も出来ないことを確認する作業となってしまいます。勉強範囲が狭ければ、そこから必要な部分だけを勉強していくことも可能なのですが、範囲がそれなりにあるためその様な勉強方法は初期段階では向きません。
但し、レベル把握、傾向把握のために、数回解いてみるということを否定するものではありません。
過去問演習にしても、予想問題演習にしても、重要なのは点数が取れるということではありません。用語や解法をしっかりと理解と暗記をした結果、その知識を使って問題を解けるということが大事です。
根拠をもって正解にたどり着く勉強方法をしないと、いつまでたっても実力は身につきません。
過去問や予想問題集を解き終えたら、あとは今まで勉強したことをひたすら復習してください。ここまでの勉強で新しいことがあるとしたら、思考問題でまだ解いたことが無いタイプの問題だと思います。
その様な問題を解くためにも、基本的な知識や解法をしっかりと身に着ける必要があります。
まとめ
地学の独学を9月頃から勉強を始めるという計画を紹介してきました。他の科目や自分の暗記のしやすさとの兼ね合いもありますが、人によっては計画を早くしたり、遅くしたりと言うこともあるかと思います。
独学の注意点として、自分で進めて自分で理解していくということです。何を当たり前のことと思うかも知れませんが、計画の進捗に関して自分に責任があるということは、自分のやる気次第である程度どうとでもなるということです。その点を理解して、独学を進めてください。