大学受験に限らず、あらゆる試験で重要とされるのが過去問の研究です。最近の勉強法を謳う書籍の多くも「まずは過去問ありき」な論調が増えています。
もちろん大学受験でも過去問の研究や対策は超重要テーマです。受験勉強のスタート時に過去問の構造や合格に向けた具体的な戦略があるとないとでは、結果が大きく異なります。ここでは、そんな過去問対策の具体的な方法について解説していきます。
まず赤本あり!
何は無くとも赤本を購入しましょう。赤本でなくとも過去問と解答、解説がついていれば何でも構いません。
ネットでも過去問は入手できますが、解説がないものが多いのでオススメしません。なぜなら解説を使って今後の勉強方針を立てていくため、どうしても必要な要素だからです。
全科目解いて、答え合わせ!
いきなりですが、過去問をやって答え合わせをしましょう。全然できなくても構いませんが、問題がどのようなものか知ることが大切なので、読み流さず解いてください。
できないものは飛ばして構いませんし、得点を取るよりもそれがどんな問題なのか、大学が何を求めているのかを考えながらやってみましょう。
答え合わせをしたら、全ての問題を下記のグループに分けてください。
①問題も理解できたし、解けた
②既習範囲だったが応用力が足りず、解けなかった
③既習範囲だったが忘れており、解けなかった
④未習範囲だったため、解けなかった
⑤適当にやったら、解けてしまった
その上で、⑤については不正解だった場合②〜④のどれになるか考えて、再分類していきます。
合格最低点と、課題分野を照らす
過去問において①〜④の分類を持ちながら、合格最低点を見に行きます。はじめの段階では、各問題の配点や記述の途中点も良く分かりませんから、まずは合格最低点の大体の得点率がどの程度かを把握してください。
大学受験においては、センターを除くと6〜7割で合格という大学が多いです。
科目別の戦略を決める
最後に科目別の戦略を決めます。どの科目でどのくらい得点するかの作戦を考えるのです。得意科目を重視しつつ、苦手科目の普段を減らしましょう。
ただしポイントは、あまりに極端な得点配分を行うと勉強にも偏りが出て他大学の対策に支障があったり、本番で1科目のミスが不合格に直結したりするので、ある程度は平均的に得点することを心がけてください。
その後、各科目の目標点に合わせ、各分野の①〜④のうち、②〜④を潰していくことになります。このときの注意は、すぐに得点が望めるものから対策することです。基本的には③→④→②か、③→②→④の順番になることが多いでしょう。
10の労力で1点上げるなら、5の労力で1点上げるものを優先することで、勉強効率を上げるだけでなく自分の得点アップのイメージが湧きやすくなります。
まとめ
大学受験は過去問からと言いますが、本当に過去問対策からスタートして効率的に勉強ができている人はなかなかいません。予備校の講義や学校の授業を聞くことも大切ですが、自分の志望校に向けた確かな羅針盤を、まず手に入れることが重要なのです!