時間管理は大人でも下手な人がいれば、子供でも上手な人がいます。与えられた時間をどう有効に、無駄なく使えるかは個人の意識によって大きく異なります。
今回はどのような状況でも基本となる時間管理の方法について紹介していきます。
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優先順位の決定
受験勉強においても、遊びにおいても、仕事においても優先順位を把握し決定するということは非常に重要です。
自分の生活の中で何を優先順を上にすべきか、何を下にすべきかを把握することは無駄なことをしないためにも大切なことです。
とはいえ、優先順位をつけるなんてことは頭では分かっているが、実際にどうしたらいいのか分からない。
その様な場合、下記の表を使って可視化するのが効果的です。
する必要がある | する必要が無い | |
したい | A | C |
したくない | B | D |
Aは「したいし、する必要がある」
Bは「したくないが、する必要がある」
Cは「したいが、する必要は無い」
Dは「したくないし、する必要も無い」
当然、この中でAとBは優先順位が高くなります。
Cは時間に余裕ができればやることとなります。
Dは不要なことです。
上記の表を使い、自分の行動に優先順位をつけることで、何に時間を使えば良いのか、使うべきなのかが明確になります。
時間を奪うこと
時間管理において障害となる活動は大きく4つあります。
その4つは、友人・恋人、家族、アルバイト、ソーシャルメディアとなります。
下記4つは自分の意志・行動でなんとかできることとなんともできない、しにくいことがあります。
自分の意思・行動でなんとかできる部分は、しっかりと管理して時間を奪われないようにすることが時間管理には大事です。
1) 友人・恋人
友人・恋人と遊んだりすることが悪いというわけではなくて、自分がすべきことをしないで遊ぶのが悪いということです。
関係性次第ではなかなか断りにくいという場合もありますが、自分にとって何が優先順位として高いのか、将来的にどうなっていたいのかを考えれば、身の振り方もおのずと分かると思います。
2) 家族
家で勉強するという状況では家族は時として邪魔ものとなります。家族が勉強に対して必ずしも理解を示し協力してくれるというわけではありません。
もし家族が暗に明に勉強に対して協力的ではない場合、落ち着いて勉強できる場所を確保する必要があります。
3) アルバイト
受験生の個別の事情があるため、アルバイトをやめて勉強に専念すべきだとは言えません。しかし、アルバイトをしながら大学進学を目指す場合、勉強時間を十分に確保できるような仕事時間や仕事量である必要があります。
4) ソーシャルメディア
現在は様々なソーシャルメディアサービス(SNS)があり、それらを利用して様々な情報を得たり、与えたりすることが可能です。当然、その情報には受験関係、勉強関係なども含まれます。
そのため、使い方を制限するのが現実的です。
制限の方法としては、1日の使用時間を決める、教科書・参考書・問題集をXページまで進めたらなどと出来ます。
または、調べたいことを明確にして、5分調べて情報が無かったらそのSNS上には存在しないと決めつけるのも一つの手です。
管理された時間の中で最大効率を発揮するための目標設定
これまでに自分の行動に優先順位をつける、時間を奪うものと折り合いをつけるということを説明しました。
ここからは、その時間内でどのように目標設定をすれば良いのかを説明します。
1) 具体的な目標
具体的な目標設定のためには、勉強に関して「いつ」「なにを」「どこからどこまで」などの情報を明確にする必要があります。
例えば、「今日は英語を勉強するぞ」という目標設定は曖昧なので、目標としては意味がありません。
目標は具体的にする必要があるので、「午前中は、英文法の参考書を10ページから30ページまで勉強するぞ」などとする必要があります。
曖昧な目標が駄目な理由としては、よし勉強するぞと取り掛かってから、今日は単語にしようか、文法にしようか、読解にしようかなどを決めることになり時間の無駄です。
時間を有効に使うためには、目標が具体的である必要があります。
2) 測定可能な目標
測定可能な目標設定のためには、具体的な数字を通して、自分の勉強結果が分かる形であることが大事です。
具体的な目標と内容が重複する部分があるのですが、「10ページから30ページまで」と言った部分が測定可能な目標となります。
または、「10ページから30ページまでにある問題を8割取れるまで勉強する」という設定方法でも可です。
3) 達成可能な目標
目標がどんなに具体的で測定可能であっても、「500ページの数学の問題集を1日で100点とれるまで勉強する」の様な目標は達成不可能です。
最初は達成可能な目標を設定するのが難しいかもしれませんが、自分のもっている教科書、参考書、問題集、集中力などから1日の内でどれくらいが達成可能かが分かるようになります。
4) 今やるべき目標
受験の最終目標は自分の志望する大学に合格することです。そうすると、4月と1月で勉強する内容は異なります。
4月には基礎固めの勉強や志望校の傾向把握のための勉強が必要です。
1月には基礎固めや志望校の傾向把握は終わっており、より実践的な問題演習が必要です。
そのため、4月の勉強内容がまだ定着していないのに1月の勉強をしても効果はあまりありません。逆に、1月に4月にするような勉強を確認以外の意味合いでしている場合、最早手遅れと言っても良いでしょう。
まとめ
時間管理は受験生だろうがそうでなかろうが、必要不可欠なスキルです。
時間管理を上手にするには、優先順位を確認すること、時間を奪い関係・ものに折り合いをつけること、目標をより具体的にしていくことが大事です。
最初はなかなか時間管理を上手くすることはできないと思いますが、優先順位の確認、目標の具体化などを心に留めておくことで段々と出来るようになっていきます。