英語の時制の勉強の中で、「現在形、過去形、未来形」という用語をそのまま「現在・過去・未来」と考えると思わぬ間違いをすることがあります。今回は現在形を中心に、進行形、完了形との違いを確認してみましょう。
1.現在形の表す習慣的動作
たとえばあなたが、「今週末に海水浴に行くのですが、サーファーが多いので泳ぐ人の肩身が狭くて・・・」というような話をしたとします。これを聞いた人が
Where do you go swimming?
と尋ねたらどう答えますか?恐らくかなりの人が
I’m going to Yuigahama beach in Shonan area.
湘南の由比ヶ浜海岸に行くつもりです。
Oh, I haven’t deceded where to go yet.
ああ、まだどこに行くか決めていません。
という答え方をすると思います。これは質問を「今週末にどこにいくのですか?」と解釈している時の答えですね。ところが、Where do you go swimming?という現在時制で聞かれているのは、今計画していることではなく「いつもどこに行くのですか?」「どこかお気に入りのビーチはありますか?」ということなのです。つまり、質問した人が期待しているのは次のような反応になります。
One of my favorite is Yuigahama beach. Do you know any other good beach?
由比ヶ浜海岸が気に入っていますす。他にどこかいい所を知っていますか?
2.日本語に迷わされない
反対に、日本語を見ると現在形が対応しそうな場合に、英語では現在形にならず、完了形や進行形になる場合もよくあります。人を待っているのにいつまで経っても来ない時、たとえば「メアリーはなかなか来ませんね」と言う時の英語は、
Mary hasn’t come yet.
と現在完了形の否定を使います。これをMary doesn’t come.と現在形にするとその日は来ないことになってしまいます。しかしそうして待ちながら、窓の外を見たらメアリーが歩いてくるのが見えました。その時「あ、メアリーが来た!」と言うのは
Look, Mary is coming!
と現在進行形になります。ここでの「来た」は彼女が「今こちらに向かっている」のを見て言っているので、過去形にも現在完了形にもなりません。
最後に、日本語の「〜いる」「〜ている」があります。これは現在の動作のこともありますが、現在の状態を言っている場合もあり、この多くに英語の現在形が対応します。先ほどのメアリーがやっと到着して、一緒にしゃべっている最中にドアがあいて、「メアリーはもう来た?」と聞かれたので、「はい、来ています」と答えました。これは
Yes, she is here.
という、今ここにいるという状態を表す英語の現在形になり、現在進行形にはなりません。(もっともこの場合は、Yes, she has come. も「到着して現在もここにいる」ということを表しますから現在完了形でも正解です。)
まとめ
英語の現在形は
1. 現在の習慣的動作
2. 現在の状態
を表します。