首都大学東京 文系英語試験の問題傾向

首都大学東京の文系学科での英語試験の問題傾向とそのための勉強方法を簡単に紹介します。問題傾向自体は、細かくすればより細かく分類することも可能ですが、まずは傾向把握が大事なので少し大きく分類しています。

問題傾向

試験の大問数と設問数

大問数:3~4問

→和文英訳が大問2つに分かれるか、どうかで大問数が変わります。

設問数:15~18問

→2016年度までは上記の設問数でしたが、2017年度からは21問となっています。

8つの問題傾向

英文和訳:68

正誤判断:3%

語句問題:16%(語句記入:5%、語句抜出:9%、語句説明:2%)

言換:3%

和文英訳:9%(2016年度までは3~4問の出題だが、2017年度は1問のみの出題)

並び替え:1%(2017年度より出題開始)

 

上記の割合を見て分かるように、英文和訳の割合がかなり高い問題と言えます。

和文英訳問題は問題数としては少ないながら、毎年必ず出題されています。

2017年度より、和文英訳問題の数が減って、並び替え問題が出題され始めました。

各問題への対策

英文和訳問題

和訳問題は日本語表現が絡むので単に英語で表現するよりも難しい場合があります。また、英文の内容を過不足無く訳す練習が必要です。

和訳のために必要なポイントは以下の通りです。

英文の構造を把握

→英文を日本語にするには、英文を理解している必要があります。主語はどれで、動詞はどれで、目的語はどれでという風に理解していないと和訳することは出来ません。

また、和訳問題は日本語で解答するので、日本語の能力も問われていると思ってください。

この際に、注意すべきなのは、イ)関係代名詞、ロ)倒置、ハ)省略、挿入となります。文を複雑なものにするためには、単語を難しくするのも1つの手段ですが、そもそもの文構造を複雑にすることでも出来ます。

まずは直訳

→日本語として自然な風に書こうとするあまり何も書けないのでは、結局は点数が0になります。それよりは、まずは直訳でも良いので解答を書くことが重要です。

多少表現が拙くても、部分点がもらえる可能性があります。白紙はそもそも点数の可能性が生まれないので、基本的に避けましょう。

過去問演習や問題練習している時は、最低限度ここまでは和訳しないと練習にすらなりません。辞書を使ってでも良いので、まずは直訳、書いてみましょう。

内容を磨く

→直訳的な訳が出来たら、その訳文が文脈的に正しく訳せているか、代名詞のままで良いのか、問題の要求的に補う要素が無いかを確認してください。そして、必要であれば適宜付け足してください。

過去問演習や問題練習している時は、どの要素が不足していのたか、どの要素が多かったのかを必ず確認しましょう。ここでしっかりと過不足を確認することで、本番での状況判断も出来るようになっていきます。

赤本

和文英訳問題

和文英訳問題は大問2つ、設問数4を最大として、大問1つ、設問数2が最小となります。

問題の難易度はそこまで高いものではなく、標準レベルと言えます。そのため、センター試験後からでも十分対策可能だと思います。

まずは過去問演習

こちらも当然問題のレベル感を把握するために、過去問を解いてください。十分解ける様なら、そのまま英作文の勉強を継続していけば十分に英作文で合格点は可能となるはずです。

和文英訳問題勉強方法

和文英訳問題が不得意だという人のために、勉強方法を紹介します。

和文英訳問題と自由英作文問題の一番の相違点は、問題として和文があるかどうかです。自由英作文は与えられたテーマに対して、自分が書くことが決まっていたり、すぐに自分で内容を考えられたりする人にとっては、実はそんなに苦にはなりません。

和文英訳問題は和文でうまく意味を掴めなかったり、他の日本語への言い換えが出来ないとそもそも書くことも出来なくなります。そのため、英語の能力と同じくらい、日本語の解釈能力も重要になります。

和文解釈での4つの重要ポイント

・主語、動詞、目的語の把握

・難しい表現の理解

・難しい表現の言い換え

・文脈的に過不足無いか

細かい部分を言えばきりがありませんが、まずはこの4つをおさえてください。

特に、「主語、動詞、目的語の把握」は物凄く重要です。

具体性に欠くような文を英訳する時は、行為の主体が誰か分からないことが多いです。また、長い文だと動詞がどれか、目的語がどれかなども混乱しやすいポイントです。

和文英訳問題に慣れていない内は、問題文を自分が分かるように必要な要素を補ったり言い換えたりして書き直す練習をしてもいいくらいです。問題が何を言っているのかを理解しないことは問題を解くことはできません。

とにかく練習 Just do it!

文法問題で自分が自信を持って答えられるような文法項目でも、いざ自分で英作文のために使うとなるとなかなか知識が出てこないことが多いです。自分で書くことに慣れていないと、なかなか手が動かないものなので、とにかく手を動かして問題練習をしましょう。

また、書くことで、自分の文字の綺麗さや癖、どれくらい時間がかかるのかをしっかりと把握してください。文字が雑だったり、癖が強かったりすると、不要な減点となる可能性があります。定期的に誰かに読んでもらってチェックするようにしましょう。

更に、筆記体は避けるべきです。どれだけ自分が綺麗だと思っていても、ブロック体よりは癖が出やすい書き方です。自分のメモ用に筆記体を使うのは構いませんが、基本的に筆記体で書かれた他人の文を読むことは無いですし、PCを使うので手書きでの筆記体の文を人に見せることもまずないと思ってください。

書いたら復習

細かく添削してもらうのが一番ですが、そのような人がいない場合、自分の英文をチェックするために以下の点に注意してください。

時制の一致、三単現のs、単複、冠詞、大文字小文字などは自分でもチェックすることが可能です。

これ以外の英単語の微妙な違い、英語としての自然さは受験レベルで気にするときりが無いですし、それはまず上記のミスを無くし、更に英語に興味がある場合に目指すべきものだと理解してください。

そして、問題集の解答例と解説をしっかりと理解してください。自分の解答とは違ってもその表現を理解して覚えることが重要です。

表現の幅を手に入れるため、自分の解答のミスの無いバージョンと解答例バージョン2つを書けるようにするとより良いです。

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並び替え=整序問題

和文英訳問題の代わりに2017年度より出題開始となりました。この問題が出続けるかは分かりませんが、対策方法を紹介します。

和文があって、更にそれに対応するような英単語あって、それを並び替える問題です。整序問題とも言いますね。それ専用の問題集を買って、練習するのも1つなのですが、通常の文法問題集をやり込んで文法をしっかりと理解して、和文英訳、英作文の対策もしていればそんなに心配する必要は無いと思います。

まとめ

首都大学東京の文系の問題傾向と主要な問題の勉強方法を紹介しました。センター試験の勉強で培った基礎を、大学の二次試験用に特化させることが重要になります。

そのためには、どのような傾向の問題が出るのか、自分は何が得意なのか、どのような勉強をすべきなのかを把握する必要があります。

そのためにも、皆さんの勉強の参考になればと思います。

 

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